ここのところ世界中で株が暴落しています。
今日の東京株式市場は一日で874円も値を下げてしまい2000年4月のITバブルが終わったとき以来の下げ幅で終わりました。874円の下落というと日経平均が16,000円程度でしたから約5%下げたことになります。また、水曜日から金曜日までの3日間で1570円下がりましたので10%近く下がる異常な事態です。しかし、これは代表銘柄225社の平均ですから銘柄によっては2割3割と下がっているものもあります。
私も(今のところ)株式投資で生きているので市場が混乱するのは大変な問題ですが実質的な損害はそれほどありません。今、個人投資家で一番危機的な状態になっている人は信用取引といって持っているお金の3倍程度まで株を買うことが出来る制度を利用していて、しかも買った株を長い期間持っている人です。
例えば7月の始め頃に日本を代表する企業の一つである新日鐵を買ったとします。その当時は一株870円程度でしたから最小単位の1000株も信用取引を使えば3分の一の29万円で買えました。しかし、今日の終値は714円ですから株価はこの間に 870-714=154円下がったことになります。問題は信用取引の場合、3分の一の資金で買えますが損失は100%負担しなければいけないということです。この場合、損失は15万4千円ですから元手の29万円は13万6千円と半減してしまったのです。
株価が下がっても時間とともに再び上昇することもありますのでそのまま持ち続けることも出来ますが、問題は信用取引の場合には常に持ち株の価値の3分の一以上の資金を証券会社に預けておかなければならないということになっています。
今の持ち株が714円の1000株分で71万4千円ですから23万8千円が証券会社になければなりませんが、資産は減ってしまっていて13万6千円しか残っていません。こうなると証券会社に資金を追加して入金するか、それが出来なければ持っている株を強制的に売られてしまうことになるのです。
ここ数日間の株価下落でこういう状態になってしまった個人投資家がたくさん出ているようです。強制的に株を売られるケースが増えると株価は更に下落していきますのでこの問題を抱える投資家が更に増え、それが雪だるま式に膨れ上がってしまったのが今日の東京市場だったのです。
個人の話をしましたが大きな金融機関でも同じような状況でしょう。損失が拡大するとそれ以上の損が出ないように強制的に株を売ってしまいます。そして売れば売るほど株価が下がり更に売りが増えるのです。それがピークに達するときがセリングクライマックスと言って暴落の終わるときなのです。(今回の暴落も来週から徐々に回復すると思います)
前置きが長くなりましたが私は信用取引の場合は株を買っても長く持ちません。朝に買ってお昼には売ってしまう、いわゆるデイトレードです。それは長く持てば持つほど利益が出る確率も上がりますが損失を抱える確率も高くなるのでなるべく早く売ってしまうようにしています。仮に朝買ったとしてもお昼休みに何か悪いニュースが出れば午後から暴落してしまいますのでそれもリスクなのです。
日本では株は長期間保有してこそ利益が出せると信じられ、それが株の基本だとも言われますがそれは高度経済成長のときの話しで現代では全く通用しません。それどころか長く持っていた人が今回のような暴落で損を出してしまうのです。あるいは保有している間にその企業に不祥事が起こったり破綻したりして企業がなくなってしまうこともあるでしょう。ライブドアもそうでしたし山一、雪印、カネボウもそうです。最近では上場企業ではありませんがミートホープの例もありますし白い恋人を製造販売する石屋製菓もあぶないですね。
何が起こるかわからない世の中です。企業も潰れれば株も暴落します。何があっても個人が潰れないように気をつけましょう。