40代での転職から十数年間、増えた通勤時間を短縮しようと前倒しした出勤時刻、今頃は日の出の約1時間前になります。空気が澄んでる今の季節ならではですが、僅かな明るさの差に気付き易い時間帯でもあります。で、すぐに疑問を感じたのが、「冬至の頃より仕事始めの頃の方が暗いんじゃない?」です。

実際、今冬の東京の日の出は、明後日12/22の冬至6:47に対し、1/2~1/13が6:51と最も遅くなり、以降は名実ともに陽に転じます。ちなみに日の入りは、冬至の16:32に対し、最も早かったのは、過ぎてしまいましたが11/29~12/13の16:28でした。

そもそも1日とは、太陽高度が最大となる南中時刻から翌日の南中時刻までの平均で、その間に地球は、公転で進む角度αを加えて1回転以上自転します。条件が整えば、αは常に約365.25分の1回転で、明石付近の南中時刻は常に12:00ですが、実際は主に2つの理由でαは一定ではないのです。

1つは、自転軸が公転面に垂直ではなく、約23.4°傾いていること。1日に公転する角度を相殺できる自転の量は、公転面の角度αのベクトルを赤道面(自転軸に直交する面)に投影したベクトルから得られる角度で、春分や秋分の頃はαの約cos(23.4)倍と少ないので南中時刻は徐々に早くなります。それに対して夏至や冬至の頃は、αの約cos(23.4)分の1と多いので南中時刻は徐々に遅くなります。直感で理解するのは難しいですね、春分や秋分の頃は地球儀を、夏至や冬至の頃は図(↓)の様な(舟型)多円錐図法の世界地図を思い浮かべると、分かり易いかも知れません。

 



もう1つは、公転軌道が真円ではなく、わずかに扁平な楕円になっていること。そもそも1日に公転する角度自体が、太陽に近ければ大きく遠ければ小さいので、それを相殺できる自転の量にも影響して南中時刻が変動するのです。こちらは直感で分かるかも知れませんが、ケプラーの第2法則からも自明の通り、直感を超える変動になります。

南中時刻の12:00との差を均時差と言いますが、夏至や冬至の頃は南中高度の変化による日の出入り時刻への影響が小さく、相対的に均時差の変化が大きくなります。南中時刻は日の出と日の入りの中間ですから、日の出入り時刻は均時差の変化を大きく受け、夏至や冬至と、日の出入りのピークが一致しないのです。

もし今の季節、晴れた日に6時前に外に出る機会があったら、東南東が開けたなるべく暗い場所で、暁を感じてから2~4分間、目を閉じてみて下さい、暗さの違いが実感できると思いますよ。但し、寒さにはくれぐれもご注意を。

ちなみに、均時差の変化は対称ではなく、冬至の頃ほどの差はありませんが、日の出が最も早くなるのは夏至の少し前、日の入りが最も遅くなるのは夏至の少し後です。ですから、成人式の頃を過ぎると、日の出は急いで早くなり、日の入りはゆっくり遅くなるのです。気付かないほど僅かの違いですが、朝が嬉しくなると思いませんか?。