国語力で人生を開く! 家庭教師の戸田朝海です。
風邪をひいてしまいました……
急にのどが痛くなったと思ったら、その後、鼻水に移行、そして微熱。しかも、熱下がってからも、鼻水がずーーーっと止まらなくて、昨日ようやく、鼻呼吸が可能になりました。いやあ、まいったまいった。皆さんも、風邪、気を付けてくださいね~
さて。ようやく!
前回の記事 作文では「自分の意見」を書こう の続きです。
前回では、作文・論文では、自分の意見・考えを書かなきゃダメですよ~という話をしましたね。
実際、作文に自分の考えが書けてない子に、「どう思ったのかが書いてないよ」と指摘すると、キョトンとされることがよくあります。「どういうこと?」って感じで。「知っていること」と「考えたこと」の区別がついていないんですね。
これほど、学生にとって「自分の考え・意見」を持つことは、難しいのだなあ、と感じさせられます。
さて、じゃあどうやって自分の意見を出すか! ってことなんですけど、そんなに難しく考える必要はありません。「意見」っていうと、すごく立派な主張をしなければいけない! って思っちゃう人もいるみたいですけどね。
もちろん、立派な主張があれば一番ですが、最初のうちは簡単なところから練習しましょう。
ということで、最初はざっくり、
「いい」か「悪い」か、で考えましょう!
例えば「科学の進歩」について。
と聞かれたら、まず、科学が進歩することは、「いいこと」なのか「悪いこと」なのか、と考えてみるんです。
そうしたら、答えがどちらになったとしても、
「科学が進歩することは、いいことだと思う」
「科学が進歩することは、悪いことだと思う」
これが、あなたの「意見」になります。文章の「結論」に当たる部分ですね。これが一番大事なところです。
もし、小論文で「意見」を出すのが難しい、と感じている人。TVや新聞を見ながらでも、何かにつけ、この「いい」「悪い」を考える練習をしてみるといいですよ。ニュース番組なんか、ネタが沢山あっていいですね。見出しを見ながら、「これはいいニュースか」「悪いニュースか」と考えてみるだけでも、考える練習になると思います。
(一応、ここでは「考えたことのない題材を出題されたとき」の話なのですが、普段からの基礎トレとしても、おすすめです)
ただ、実際に書くときには、一つ注意点があります。
それは、「いい」と「悪い」を、両方書かないようにすること。
必ず、「いい」か「悪い」か、どちらか一方に決めてください。
「○○は、いい所もあるが、こういう所は悪い」
「××は悪いことだが、こういういい面もある」
とか。こう書いてしまうと、あなたは結局どっちだと思ってるのか、読む人に伝わらなくなってしまいます。「結論」がなくなってしまうんですね。
(実は、「いい」と「悪い」の両方書くことは、それ自体は悪いことではないんです。逆に、それを書くことで、より説得力が増す、というテクニックもあります。ただ、その場合も「結論」は一つですからね)
どっちかに決めて書く! これが重要です。

