粉の次はバターの話。
明日は砂糖の話。
しばらくこんなお話が続きます。
最後はちゃんとレシピ載せるのでごめんなさい> <


1、バターの種類


私がいつも買うバターは雪印北海道食塩不使用バター200gです。



スーパーに必ず置いてあるし、同じくスーパーにあるよつばのバターよりも内容量が20g多いので、雪印を選んでいます。価格は大体いつも450円(税抜)。




一度よつばの発酵バターでお菓子を焼いてみたことがあるけれど、私には大きな差は感じられませんでした。バターの香りにある酸味が若干苦手だと思ったくらい。


エシレバターくらいお高いものを使ってみたら、味にも違いがでてくるかもしれない。



イギリスの料理はバターをたくさん使います。

価格は250gで£1.8くらいのものが多いので、200gで考えてみると、£1.44。日本円で約200円。日本で買うより半分の値段で買えます。

日本の洋菓子のレシピ本を読んでいると、バターのところに、発酵バターと書いてあることがよくあります。

しかしイギリスのレシピ本を読んでいて、発酵バターに出会ったことがありません。

出会ったことがないので、そもそも発酵バターを英語で何というかわからない。

直訳してFermented butter と検索してみると、モロッコの食文化にあるというsmenなるものを紹介する記事が出てきました。

他に出てきたのは、cultured butter。おそらくこのcultured butterが発酵バターにあたります。普通のレシピ本では出会ったことがない英単語です。




スコーンを作るにあたって、バターはなんでもいいと思います。味が好きなバターがあれば、それを使うと美味しくできると思います。




でも、バター(無塩)を使うことは守りたい。

バターはスコーンの味を作る重要な要素です。

バターが焼けたときの香ばしい甘い香りと、層になってサクッと焼き上がる感じが大事なので、偽物バターのマーガリンやショートニングは使いたくないですし、サラダ油系の油脂も、究極のスコーンを焼くという意味では使いたくない(サラダ油のスコーンも好きだけども)。

ついでにバターは(サラダ油等他の油脂も)、グルテンの形成を抑制する効果があるので、サクッと軽やかな食感に仕上がるよう手伝ってくれます。





2、バターの量



Mary Berryさんのレシピでは450gの粉に100gのバターなので、約22%。





Bettys Cookery Schoolのレシピでは35%




英Youtuberさんのレシピは40%。




ちなみに一時期話題になったホテルオークラさんのスコーンは、粉の約58%がバター。




先日の記事で、私の基本のスコーンは、小麦粉225gにベーキングパウダー約大さじ1(約10g)という話をしましたが、この割合で作るときのバターは50g

つまり粉の21%

結構控えめなのは、カロリーが気になるからです…。

バターが10g増えるだけでカロリーは75kcal上がりますからね。


でもこれは基本の配合であって、究極の配合となると、もっと増やします100g(44%)くらいにあげてもいいけど、100gはちょっとカロリーが…というときは、70g(約31%)くらい。80でも、90でもその辺はその時の気分。





3、バターが増えるとどうなるか

バターが増えれば増えるほど、スコーンの仕上がりはサクッと軽くなっていきます。

サクッと軽く…どんどんパイ生地に近づいていく。

でもスコーンはあくまでもスコーンなので、パイにはしてしまいたくありません。

辻調グループのパイ生地の配合を見てみると、小麦粉250gに対してバターは225g。バターの割合はなんと90%

スコーンをパイにしてしまわないためにも、上限はホテルオークラさんの58%でしょうか

ただ31%で作ったスコーンが十分しっとりさっくり好きな感じに仕上がるので、私が家で作るスコーンのバターの比率は最高でも44%止まり。

それくらいが色々とちょうど良いと思うのです。