弟の一言で、私も勇気をもらった。
ある時、母親が不在の時に食器洗いを頼まれた。
母親が帰ってきて、私が洗った食器を汚いものを見るような目で一つ一つチェックした。
まだ小学校中学年だ。そんなに完璧に家事はできない。
母親は「何だよこれ」みたいな顔で、食器を一つ一つ手にとって嫌そうな顔をした。
せっかくお手伝いしたのに、母親のその態度。
それを見た瞬間、プチっとキレた。
そのことにキレたのではなく、今までの我慢が爆発したのだ。
母親がいるキッチンに向かって、そこにあった包丁をとった。
持ち手を母親に向けて言った。
そんなに嫌いなら、殺せばいいじゃん。
一言言って、私は立ち去った。
めちゃくちゃスッキリした。
母親はこわばった顔をしていたが、そんなことはどうでもいい。
ずっとずっと、言い返したいと思っていたことが、遂に私にもできた。
ものすごい達成感だった。
それ以来、母親の爆発や締め出しはなくなったように思う。
ちょうど、父の単身赴任も終わった頃だった。
母親は私達が反抗しないから、虐待し続けていたのだ。
卑怯な人間だ。
特に小さい子供にとっては、家庭が世界そのものだ。
母親は絶対的存在で、逃げようなんて考えがそもそもない。
いくら周りで虐待防止を叫んでも、肝心の子供には届かない。
頭のおかしい母親を減らすにはどうしたらいいのか。
