「企業の7割増収増益(今朝の日経)」を真に受けていいのだろうか… | 会計知識、簿記3級・2級・1級を短期間でマスター【朝4時起き活動のススメ】

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今朝の日経朝刊では、企業の7割が増収増益だと言っています。
「脱デフレ型成長に…」

これ、正直言ってちょっと疑問です。残念ながら。

ご参考までに、今朝発行したメルマガをご紹介しますね。
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キャッシュ・フロー経営がこれから大事になる3つの理由

※キャッシュ・フロー計算書の作成講座
→ http://bokikaikei.net/2014/01/post_840.html


2013年は、アベノミクスという言葉がはやりました。

これは、大胆な金融緩和と財政支出の結果、
為替の円安と株高をひきおこした経済現象ですね。

今のところ、好意的にとらえられています。

しかし、日本経済に根付いている本質的な問題は、
何一つ解決されていません。

そのことが霞んでしまっている昨今の風潮には、ちょっと
不安を感じます。

特に、国内産業をメイン市場としている中小・大手にとって、
事態は間逆で悲観的な観測ばかりなのですね。


理由は3つあります。

1.今の国内需要は、単なる消費増税前の駆け込みにすぎない
2.消費増税は単価アップなので、確実に販売数量減につながる
3.国内コスト高で、大企業は海外移転を加速し、富が流出

円安というのは、経団連の上の方では嬉しいであろう
輸出企業への恩恵がばかりが目立ちます。
(ついでに消費増税もね…)

逆に、海外から輸入しなければならない企業はコストアップ
以外の何物でもありません。
また、日常品の値段も上がります。これは消費税関係なしです。
それでいて、将来の不安から経営者はいまだに賃金を
上げようと気持ちになれていません(それは自然の理です)。

国内コストが上がれば、海外移転できる規模の会社は、
さらに海外に拠点を移すでしょう。
そうなれば、国内の事業所は海外に流出です。
国内の雇用情勢が、これで好転するとは考えられません。

この流れは、やはり止めにくいです。

そして、タイミング的にきついのは、消費増税です。

いえ、今度の4月だけではないですよ。
本気でヤバいのは次の第2弾、2015年10月です。
おそらく、これをやるでしょう。

やりたくてうずうずしているのです。上の方では。


消費税は、企業にとって、「赤字でも払わされる税金」
なんです。

とっても大事なのでもう一度繰り返します。

消費税は、企業にとって、「赤字でも払わされる税金」
なんですよ。


法人税や所得税は、赤字ならば払わされません。
でも、消費税は払わされる。
これは、政府が消費税にシフトしたがる、最大の理由の
一つといっていいでしょう。

企業側で言ったら、滞納額がダントツに高いのが消費税です。
年間の滞納新規発生額がだいたい6,000億円ですが、
その半分のじつに3,000億円が消費税の滞納です。

これ、「消費者から預かったお金」だと政府側はいいます。

じゃあ、預っただけのお金なのに、なんで払えないの?

理由は簡単、消費税を売価に転嫁できない、
あるいは転化してしまったら、販売数量ダウンの報いを
受け、結局は実質値引き販売を消費税法で強制される
からですよ。

中小企業の粗利から消費税をむしり取られているのが
実態なんです。

ちなみに、世の中の90%以上の企業が中小規模です。
これらすべてに消費増税のマイナス影響がのしかかります。

2013年のアベノミクスなんて、私から見れば、
消費増税を押し通すための事前演出ではないかとさえ
感じられています。

つまり、これくらいの一時的な好景気は、その気になれば
政府主導でできますよ。
禁断の異次元金融緩和だの財政支出だのすればね…。

問題はその後。

鎮痛剤を打てば、必ずその副作用の揺り戻しがきます。

その揺り戻しが本格化するのが今年の末から来年の
秋にかけて、そしてそれが加速するのが10%への消費増税
後です。

このときに気づいても、手遅れですよ、多くの社長さん方。
そして、社長が焦っているのを見て、あわてて
キャリアアップだの何だのと右往左往すると、資格商法
などの餌食になりますよ、こんどは企業の社員の方たちが。

今から準備すれば、まだ半年から一年は、時間の猶予が
あるのです。

だから、一日2~3時間くらい勉強できる方で、
簿記に興味があり、専門家を目指したいと漠然とでも
思っている方には、数年来、しつこいくらいに
「1級を取りましょう!」と言っているんですね。

2級ではもはや弱いです。
もちろん、この知識を持っていることは重要ですが、
差別化という意味で申し上げるならば、
毎年5万人以上も合格しているので、希少性という
点では、今の超デフレ時代では、もう最低限の
会計理論武装でしかありません。
1級はまだ毎年2,000人とかそのレベルです。
2級の20分の1です。
それは価値が金銀と鉄くらい違ってきますよね。

ほんきで会計知識で差別化し、
キャリアで圧倒的な差をつけるには、500時間程度の
勉強をして、1級もしくは税理士簿記論を取ることが、
費用対効果的に見てもっとも会計系ではあなたの身を
守る現実的な防御策ではないかと思っています。


なお、そうはいっても1級を取るところまでは
さすがに気合が入らない人もいるでしょう。

しかし、1級知識の重要部分のひとつである
「キャッシュ・フロー」のスキル・知識は
知らずにいたら、それこそ経営者として
致命傷を負いかねません。

それくらい、今は利益よりキャッシュの管理が
とても重要なんですね。

キャッシュ・フロー経営をほんとうにしっかりと
実践できる経営者じゃないと、これからは
中小・零細といえども縮小するマーケットの中で、
借金の海に沈みゆく数多のライバルをしり目に、
荒波をみごと乗り越えていくことは困難なのでは
ないでしょうか。


まずは、資金収支の様子を財務諸表でしっかり
見るのは当たり前で、これからは、経営者自らが
キャッシュ・フロー計算書を作れるくらいの
深い知識が必要です。

1月は、キャッシュ・フロー計算書の作り方講座の
通信による申込みが予想よりも多かったのは、
こういった将来に対するビジネス・パーソンたちの
不安、準備への渇望があったように思います。

1級を全員がとる必要は必ずしもないとは思いますが
(とればすごく得するんだけどね…)、キャッシュ・フロー
の理解は今の低成長時代に合って必須科目といっても
過言ではありません。

今後は、不況に強い財務分析をテーマに、
まずはキャッシュ・マネジメントを中心に、
みなさんに使える知識をご提供していきます!

→ http://bokikaikei.net/2014/01/post_840.html


柴山政行

※今回は、やや不安になるような内容ですみません。
でも、後で大きくな気を見るより、今のうちに現実を直視して、
準備をする方が、先憂後楽で、長期的にはいいことにつながると
信じています。賛同してくださる方は、共にがんばりましょう!