日商簿記1級の学習範囲を良く見てみると、
仕事で使える新しいビジネス知識がかなり
ふんだんに盛り込まれていることがわかります。
商業簿記・会計学の知識などは、
日経新聞の企業欄や投資財務欄で
取り上げられる時事用語のオンパレードですよ~。
というか、日経のちょっと込み入った会計関連
記事は、ほぼ1級の知識です。
残念ながら、2級の知識でも対応できない。
これは厳然たる事実でして、
1級に合格するところまではいかなくても、
相当の範囲まで、1級の基礎知識を持っていないと、
じつは日経新聞の少し深い会計ニュースは理解できないのですね。
そう言った意味でも、1級で扱う知識は、
使える部分が思ったよりも多い、ということは
経験上間違いないと思います。
もちろん、1級知識がなくてもぜんぜんビジネスは
回りますし、世の多くの方は1級レベルの知識など
みたこともないでしょう。
しかし…。
だからチャンスなんだ、と柴山は考えます。
1級レベルの知識を持っている人と持っていない人とでは、
ビジネスを考える時の道具の強さが本当は違うんです。
今回、動画でご説明しているABC(活動基準原価計算)は、
まさに1級の計算知識から発展させ、興味を持って
実務に落とし込むと、赤字の事業がほんとうに劇的に
黒字に業績改善するということが現実に起り得ます。
中小企業がABCを導入する場合にいちばん
身の丈に合っていて、業績改善に役立つのが「顧客別P/L」
なのですが、これにしてもABCの基礎知識がないと、
本気で使える管理会計の実務が行えないのですね。
ABCは、伝統的な原価計算における「直接作業時間基準」
などの間接費配賦法から、数段コンセプトを発展させた
きわめて現代的なコスト配分方法です。
しかし、もっとも今風な実務としてABCを活用するならば、
営業費用でしょう。
つまり、販売費と一般管理費です。
非製造系の仕事、事務系の生産性が国際的に見ても
日本は低いのではないか、と以前からいわれていました。
製造現場のコストカットは当然として、
非製造系のコスト管理にABCを導入するのが
最近注目されている一つの流れです。
物流なんて、サイトで検索すると、
ABCの取り組み事例がバンバンでてきますよ。
いずれにせよ、日本のような成熟市場・消費の多様性に
対応するにあたって、ABCの知識はそうとう強力な
武器になります。
知っておいて損はないですね~。
ほかにも1級の知識がビジネスに役立つ場面は
もうあちこちにあります!
1級学習をされている方、あなたは今、すばらしい
ビジネス・スキルのベースを築き上げていると言っても
過言ではないです!
今、自分が進んでいる道は間違っていない!と自身を持って
1級の勉強にまい進しましょう!
いつでも柴山はあなたを応援していますよ!!
柴山政行