コラム「社長の「第一の仕事」とは?????(後篇)」 | 会計知識、簿記3級・2級・1級を短期間でマスター【朝4時起き活動のススメ】

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会社は、「お客さんが継続的に集まらなければ」
ぜったいに、ぜーったいに、長きにわたって存続できません。

社長のあたまの中の大部分は、「お客様をいかに集めるか」
この一点に集中すべきなんです。

え?商品開発?

それだって「お客様を集める」という大目的があってこそですよね。

いくらノーベル賞ものの素晴らしい機能の商品を開発しても、

たとえばそれが
「月で、宇宙服なしで生活できる超画期的な商品です!お値段は
なんと税込みで1億円!!!」

なんていわれても、庶民には絶対手が届きませんよね。

つまり、「お客は集まらん」のです(たぶん…。意外に集まったりして)

お客様が「お金を出して買いたい!」と思うものを用意して、
それをたくさん提供するための触媒が企業であるとするならば、

社長の究極的な存在意義は「お客と製品と従業員をつなぐ仲介人」
に行き当たります。

「お客と製品の出会いをコーディネートするのが従業員」ですから、
社長は、これらの関係をつねに円滑にまわす触媒としての
機能に徹する必要があります。


つまり、「売上を作りましょう」なんです。

そして、「一定の売上」があってはじめて、つぎに
「売上の伸び率以下に、支出を抑えましょう」なんです。

この順番を間違える経営者の方も多いのですが、
「売上を作れない人」は、そもそも社長になってはいけません。

じゃあ、大きな会社で営業畑以外の人が社長になっているケースは
何かというと、「売上をとってくる専門家(=営業部隊)」が
すでにシステムとして確立しているので、それを「マネジメント」
という別のスキルで維持できるから、大手の企業で営業出身の
社長が必ずしも必要でないだけです。

小規模事業で、ましてや創業者である社長ならば、
集客に対する意識の低い人は会社を興すべきではないでしょう。

ついていく従業員が不幸になります。


システムが大手のように出来ていないうちは、
「社長が自ら客先に出て行って売上を上げる」か、あるいは
「客を集められる人を雇う」のどちらかに最初から意識を集中
すべきだからです。

いずれにせよ、「人の手を借りる」か「自分でとってくるか」の
ちがいで、「売上を作るという発想」に意識の大部分を持っていける
人でなければ、社長になってはいけません。

これが、低成長時代の起業の心得です。

「いい技術があれば客は自然に集まるさ」

ならば、今の日本の電機産業の苦戦はなぜなのでしょうか。

技術優先がかならずしもすべての問題の特効薬になるわけではない、
ということをここ10年ほどの歴史でわたしたちはいやというほど
学んでいるはずです。

今必要なのは、「お客様の気持ち」にたって、
「お客様が集まってきたくなるような」しくみをつくれる
経営者なのです。

どこも、お客が集まらなくて苦労しているんですね。

だから、これからの会計は「効率化」だけでなく、
「集客」の観点からの研究が進むべきだと思います。

特に管理会計の分野。

管理会計と言えば、これまでは「原価管理」の側面ばかり
強調されていますが、売上がゼロなら、コストダウンもへったくれも
ないですからね。

だから、どんな企業でも「売上ゼロ」で維持できるわけがないの
ですから、社長の第一の資質は、「ともかく売上を作れる」こと。


繰り返しになって済みませんが、大事なところなので強調させて

いただいています。もちろん、必ずしも自分で作る必要はないんです。
常に、自分の頭の中の最優先順位をお客様にあつまっていただく、
しかも継続的に来店していただくことに合わせることでしょう。

そこから、常に最前線でお客様に接しているのが
従業員なのですから、この意味でも「お客と従業員のコミュニケーション」
をより円滑にするためのしくみづくり、マネジメントが社長に
もとめられるわけです。

「人は城」といいますが、現代経営に置いて、
「お客様を集めつづける」という大命題のサブシステムとして
「人は城」という目標を位置づけるというバランス感覚が
社長に求められる能力です。

社長は、会社の象徴でいることはOKですが、
あくまで真の主役は「お客様」であり、お客様と接する「従業員」
なのですから。


現場を観察するのいいですが、後方から従業員を支援する、
従業員のモチベーションを高めることにこそ、売上アップの
近道があります。

あとは、ビジネスチャンスを見つけるのは社長の仕事、
これも自分でやるかそれに長けた人を使って実行するかは
社長の個性によるのでどちらでもOKです。

以上が、社長がかならずしも営業出身である必要が
ないという理由です。


わたしはよく個人開業医の例を考えるのですが、
綜合病院で勤めている間は、「医療のプロ」として
技術を磨く1点に集中していれば良かったですが、
開業したとたん「医療のプロ=職人」としてだけでは
経営が立ち行かなくなります。

給料を払う立場、施設の設備投資をする立場になるからです。

第一に人を使い設備を使う。資金をショートさせない、
それと並行して医療技術を一定レベルに保つ。

以上のことより、勤務医と開業医は、じつはまったく別の
職種であることがわかります。

このあたりが理解できないと、どんな業種でも
職人さんが経営者になり切れず、数年で撤退…なんていう
悲劇が起きるのですね。

だから、冒頭の話に戻りますが、
「社長とは、売上を作れる人」という命題に行き当たるのですね。


これからの管理会計は、コストダウンだけでなく、
集客戦略をも意識した方向での発展をしていく必要があると
思うのですが、いかがでしょうか。


(ここまでお読みいただきまして、誠にありがとうございました。)


柴山政行