Aタイプの指示は、ややもするとありがちな指導の仕方ですよね。
Bタイプは、ある結果をもたらすために必要な行動をいちいち手順として
示さなければならないので、教える方に負担がかかります。
しかし、その後の従業員のパフォーマンスを安定させるのは、
あきらかにBタイプの指示の仕方だとわかるはずです。
これを簿記の教育現場にあてはめると、つぎのようになります。
簿記の学習を始めた初期の段階で、誰もが習う基本処理に、
「商品を売り上げて約束手形をもらう」という取引があります。
同時に、「商品を仕入れて約束手形を相手に発行する」という
取引を学ぶとしましょう。
ここでAタイプの教え方だと
★「お客さんから約束手形を振出してもらい、それを受け取ったので、
借方(左側)に、受取手形という資産勘定を増加させましょう」
★「いっぽう、商品を仕入れて約束手形を発行したら、貸方(右側)に
支払手形という負債勘定を増加させましょう」という感じの
説明になります。
●「約束手形を受け取ったら、受取手形」
(借方)受取手形×××(貸方)売上×××
●「約束手形を発行したら、支払手形」
(借方)仕入×××(貸方)支払手形×××
このように、途中の思考プロセスがないと、問題文に対して反応的に
仕訳などの回答を導く癖がついてしまうのですね。
このような教え方で起こりうる副作用が、「手形の裏書き」における
処理の誤りです。
(つづく)