すると、2回目の後半あたりから、面白いことに気付いたのです。
「あれ?この考え方、ちょっと前にも見たことあるぞ!」
何となく、似たような思考プロセスが、あちらこちらで目に入ってきます。これはどういうことでしょう。
上手くはいえませんが、科目全体を貫く「思考パターン」あるいは「底辺に流れる大きな制度趣旨」のようなものを、少しずつ実感として身に付けていたからではないでしょうか。
たとえばミクロ経済学なら、それは「財の価格をどうやって決めるのか?」という全てに共通する問題意識があります。
それを財の供給者である企業の側、あるいは財の需要者である個人の側で、それぞれの立場から、少し計算手順を変えて考えているだけだ、としたらどうでしょう。
要は、「科目の全体像を実感として理解し始めた時」に、急激な進歩を実感するのです。
そして、それから少し遅れて、その実感がテストの高得点として、表面に現れてきはじめました。こうなるともうしめたものです。あとは、「やればやるほど理解が進むから楽しい!」という状態になります。
3回目の解き直しが終わる頃には、「ああ、これで経済学は大丈夫だな」と、確かな手ごたえを感じました。
これは受験勉強に限らないことですが、生身の人間である以上、何かを学ぶという努力は、「根性」や「気合」だけでは続きません。
一番大事なことは、何よりも、「できる」「わかる」「もっと知りたい」という、小さな達成感と旺盛な好奇心を持ち続けることなのです。
そういう意味では、経済学は、勉強の原点を私に教えてくれた、貴重な試験科目といえます。