中国の平均賃金は、過去5年で2倍に上昇したそうです。
2005年時点で約1万9000円だった中国の従業員の月平均賃金は
2010年に3万8000円まで跳ね上がっています。
もちろん平均で月30万円くらいもらっている日本の労働者と比べれば、
まだ中国の賃金事情はかなり低いかもしれませんが、それでも
5年比較で2倍となれば、収支を圧迫することになりますね。
世界生産の4分の1を中国で作る日産自動車は、広州市の主力工場で
機械化をさらに進めることになります。自動化率を従来の3割から
5割程度に高める予定です。
ホンダも中国の広東省にある完成組み立て工場の生産能力を倍増する
計画がありますし、電子部品企業でも工場の自動化率を引きあげる
動きが進んでいます。
工場を持つ製造業では、労働サービスの対価である人件費につき、
会計処理上、つぎの4つに分類して決算書に表示します。
1.直接労務費…ある製品を作るためにかかった賃金の額を直接
把握できる費用項目。
(例:直接工の直接作業にかかる賃金)
2.間接労務費…どの製品に係った人件費か明確でない場合に
集計し、労働時間数などで各製品に再配分する
費用項目
(例:間接工の賃金、事務員・監督の給料、社会保険料など)
3.販売費…店舗や営業所など、販売拠点でかかる人件費
(例:営業マンの人件費、店舗の管理者・事務員の人件費)
4.一般管理費…本社・本店・本部など、会社を全般的に管理する
部署で発生する人件費
(例:役員報酬、本社の従業員給与その他)
以上のように、その消費形態や消費場所などで、人件費の会計処理が
かなり変わってきます。
そして、上記1.直接労務費と2.間接労務費は、工場内で
生産された製品の在庫と払い出し額(売上原価)とに配分されて
資産を構成することがあります。
これに対して、上記3.販売費と4.一般管理費は、その年に実際に
かかった金額をすべてその年の費用として扱いますので、
期末の棚卸資産に費用の一部を配分することは基本的にありません。
したがいまして、会計上は直接労務・間接労務費と販売費・一般管理費
には取りあつかいに差がある、ということを知っておきましょう。
このように、さまざまな所で発生する労務費ですが、こんかいの中国の
記事では、だいたいが直接労務費と間接労務費が2倍に高騰したという
趣旨のお話だと思います。
しかし、別の見方をすれば、中国の人件費が上がるということは、
見方を変えれば中国の労働者のかたたちにとって収入が増えること
とうらはらですから、購買力が高まります。
中国を生産拠点としてだけでなく、消費市場ととらえた場合には、
中国の労働者にとって所得アップになる状況は望ましいということが
できそうですね。
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