「ブレードランナー2049」主演のライアン・ゴズリングつながりで、遅ればせながら、「ラ・ラ・ランド」を鑑賞。
ハリウッドのミュージカル映画の王道復活を感じる傑作でした。
主演のライアンの吹き替えなしのピアノ演奏もよかったし、エマ・ストーンの喜怒哀楽をフルに発揮した演技(大きな瞳と顔面の筋肉の動きが印象的)も素晴らしかった。アカデミー主演女優賞受賞も納得。
私が印象に残ったところを3つにまとめてみました。

(1)圧巻のダンスシーン!
オープニングの高速道路でのダンスシーン。
これを観るだけで映画代の元は取ったでしょう。
とにかく、CGなしのノーカットで見せるダンスシーン、圧巻です!
だって、誰かが失敗したら(ダンスの手順間違える、スケボーがコケる、車から出るタイミング間違える、撮影カメラがしくじる等)また撮り直しなんでしょ。次第に観客の私が緊張してしまった。無事終わったときは感動そして安堵のため息でした。
次にすごかったのは、ライアンとエマの公園でのダンスシーン。
夕日が落ちて夜になる直前の「マジックアワー」のタイミングを図って、2人の演技から歌、ダンスシーンに突入、複雑な段取りのダンスが終わったら、そのまま演技に戻る。これをノーカットで息も切らずにやりきった二人はすごい!(もちろん、監督の演出やカメラワーク、照明などのスタッフにも頭が下がります。)
ミュージカル映画の底力を見せられましたよ、ほんとに。

(2)スクリーンの色彩の豊かさ!
主役二人の心情に合わせて、作中の画面の色彩を変えていく演出が素晴らしかった。
前半、夢の都ハリウッドでそれぞれの夢を追いかける主役二人の一所懸命さを表現するかのように、登場人物の衣装やインテリア、背景の壁に至るまで、とにかく原色(赤!青!黄!緑!)をガンガン使いまくって、画面を鮮やかにしています。
しかし、中盤、付き合い始めた二人がそれぞれ現実の壁にぶつかり、その苛立ちからか口論が絶えなくなり、すれ違いが多くなる度に、画面の色調が徐々に抑え気味になってきます。
そして、夢破れ絶望的になったエマが再起をかけてオーディションを受ける姿は、前半のファッショナブルな原色全開のドレス姿とは正反対の地味な普段着。この辺りのシーンの背景も地味さ全開。まさに画面の色調で現実の厳しさを表現しています。
そして、時がたち、別れを経た後にそれぞれの夢を叶えた二人が偶然出会った夜のラストシーン。
ピッカピカの夢の世界から一転、冬枯れのような現実の厳しさを乗り越え、成長していった二人を表すかのように、実に大人な雰囲気を画面中に醸し出しています。
これらの場面ごとの色彩の豊かさが、この作品のレベルを圧倒的に上げていると思いました。

(3)音楽でも充分楽しませてくれます!
ミュージカル映画だから当然なのですが、作中のミュージカルナンバーが最高に良い!
特に印象的なのが、「ミアとセバスチャンのテーマ」。主人公二人の出会い~恋に落ちる~離ればなれの寂しさ~別れ~再会に必ずこの曲が流れるので、ある意味もう一つの主役かも。
映画を見終わっても、しばらくは頭に残るくらい印象的なナンバーです。
あと、ライアンの役がジャズピアニストなので、ジャズの曲も色々と流れ、この作品の「大人な雰囲気」作りに一役買っています。
(前半のヘタウマ「take on me」も個人的にはお気に入り)

あと、この作品を観て、私が反省した点を一つ。
主役二人は、別れてから5年後には見事にそれぞれの夢を叶えています。
エマは女優になり、ライアンは自分のジャズのライブハウスを開店しました。
それに比べて、私はこの5年間で成長したのだろうか?夢を叶えたのだろうか?
嗚呼、情けない。私ももう少し頑張らなくては、と痛感。
でも、その倍くらい、この作品から前向きに生きるパワーを頂きました。

この作品は、とにかく元気になりたい人、ちょっとお疲れの人、オシャレな映画が観たい人にオススメしたいです!