勉強をしているとなぜか
今やっている努力が
無意味に思えてくることがあります。
今まで頑張ってきたことが
無駄な努力なんじゃないかって
不安になることがあります。
僕自身、
「英語の勉強してて、本当に役に立つのか」
「文章の書き方を学んでるけど、
結局、人に喜んでもらえる文章なんて書けないんじゃないか」
そんな風に思うことがあります。
さらに、
「本当にこれを続けていってもいいのだろうか?」
「止めちゃった方がいいのだろうか?」
そんな風に悩むことがあります。
しかーし!!
そんなとき、
この悩みを吹き飛ばしてくれる
「心のお守り」を僕は持っています!
この「心のお守り」、
ある有名人のスピーチのことなのでございます!
やってることが無意味に思えたとき、
そして、「続ける」か「止めるか」迷ったとき、
このスピーチが僕にエネルギーのこもった決断をさせてくれます。
そのスピーチとは
スティーブ・ジョブズ(アップルCEO)の
スタンフォード大学卒業式の式辞です。
とても有名なスピーチなので
知っている方も多いと思います。
今回は
このスピーチの一部を紹介します。
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17年後、私は大学に入学しました。
しかし私は考えもなく、
スタンフォード大学と同じくらい学費の高い大学を選んだのです。
労働者階級の私の両親の貯金は、
学費に消えていきました。
そして、私もだいたい6ヵ月後には、
大学に価値を見出せなくなっていました。
自分が人生で何をしたいのか、
そして大学がその助けになるのか、
ということがわからなくなっていたのです。
それなのに、私は両親が生涯をかけて貯めたお金を浪費しているのです。
そこで、私は大学を辞め、これですべてがうまくいくと信じたのです。
その時は非常に怖かったけれど、
今振り返ると自分の決断の中でもベストな決断だったと思います。
大学を辞めたと同時に、履修していたつまらない必修科目をやめ、
聴講生としてはるかに興味深い他の授業に出席しはじめました。
(中略)
当時のReed大学では、
国内でも最高水準のカリグラフィ(装飾文字)のクラスがありました。
キャンパス内のあらゆるポスター、
戸棚のラベルにいたるまで、すべて美しい飾り文字で彩られていたのです。
私は退学し、特に受けなければいけないクラスもない身でしたので、
このカリグラフィの授業に出席し、手法を学び始めました。
serifやsan serifの書体、活字の組み合わせで文字間のスペースを変える事や、
どうしたら活字がより美しくなるかを学びました。
それは美しく、歴史的で、科学では説明することのできない微妙な芸術性に富んだもので、
私にとって実に魅惑的だったのです。
これらのことは1つとして、
私の人生の中で実用的な応用がきくとは思っていませんでした。
しかし10年後、我々が最初のマッキントッシュコンピュータをデザインした時、
それが全て私によみがえってきました。
そして、その全てをマックの中に組み込んだのです。
それは美しい活字をもった初めてのコンピュータとなりました。
もし私があの授業を聴講していなかったら、
「Mac」には複数書体が入っておらず、もしくは字間調整フォントもなかったことでしょう。
ウインドウズは単にMacをコピーしただけです。
(Macがこうでなければ)このようなパソコンは生まれなかったことでしょう。
もし私が大学を退学しなかったら、
そしてカリグラフィの授業に出席をしていなかったら、
パソコンは今のようにすばらしい活字をもっていなかったことでしょう。
もちろん、大学にいた頃は先を見て「点と点をつなぐ」ことは不可能でしたが、
10年後、さかのぼって振り返ると、それは非常にはっきりしています。
繰り返して言うと、
先を見越して「点と点をつなぐ」ことは不可能であり、
過去を振り返った時にのみ可能です。
つまり、将来的に「点」と「点」がつながると信じなければいけないのです。
あなたの根性、運命、人生、宿命、何であろうと、
それを信じることが必要です。
なぜなら、点同士がつながることを信じる事が、
みんなが歩いてきた道から脱線をする結果になったとしても、
全てをかなえる重要なことになるからです。
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このストーリーの中で
ジョブズは一見、矛盾するような決断をしています。
ジョブズは
自分の人生にどう役に立つか分からなかった大学を
「辞め」ました。
一方、
自分の人生にどう役に立つか分からなかった
カリグラフィーの勉強を
「始め」ました。
そして、その「決断」が、
素晴らしい未来へとつながっていきました。
努力して勉強を続けていると
なぜか今やっていることが
「本当に将来の役に立つのか」不安に思えてくることがあります。
「本当にこれを続けていってもいいのだろうか?」
「止めちゃった方がいいのだろうか?」
その答えをジョブズは僕に教えてくれました。
どちらでもいいのです。
自分の決断が、
「素晴らしい未来とつながっている」と
信じてさえいれば。