部活動への外部人材を導入 | 中学生の勉強法と親の心得 ~塾長直伝! 高校受験対策と反抗期の対応法~

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今日お届けするのは、学校の部活動に関する記事です。

 文部科学省は19日、長時間勤務が深刻な教員の負担軽減策として、全国の公立学校の業務を支える外部人材を来年度、積極的に導入することを決めた。部活動や校内事務作業補助などで7500人を活用する必要経費として20億円規模を予算案に計上する。部活動は特に負担感が強いとされ、文科省は今春、外部人材が教員に代わり顧問などを務める部活動指導員制度を始めたばかり。重点的な手当てで働き方改革を加速させる考えだ。
 4月公表の文科省の教員勤務実態調査では、中学校教諭の6割、小学校教諭の3割が、おおむね月80時間超の時間外労働が目安の「過労死ライン」を上回った。


引用元:来年度、学校に外部人材積極導入 (2017.12.20)

 学校教員の負担過剰を引き起こしている最大の要因の1つが部活動ですから、そこに外部人材を入れるということですね。代わりをお願いしたい学校の先生は多いでしょうが、全国でたったの7500人だとたかが知れていますから(全国の公立中学校は9000校以上)、どうやって優先順位や配分を決めるのかは気になるところです。とりあえず、学校の先生の負担減という意味では、方向性として良さそうですね。
 ただ、これは先生の立場で考えた話であって、生徒の立場で考えるとまた違ってきます。例えば、外部人材を入れることで、今まで以上に「部活命!」のような人物が部活指導をするようになってしまうと、プロスポーツ志望など一部の熱心な生徒はともかく、そこまで熱心なわけではない他の生徒にとってはどうなのか・・・という部分が引っかかります。
 また、「その道のプロに任せたほうが良い」という発想もありますが、もともと学校の部活は基礎的な体力を鍛えるためのものだったはずで、そこから先はクラブに通うなり専門家に学ぶなりするのが本筋です。それを無理して高いレベルまで教えようとするから、学校の先生の負担が増すわけで、そこの根本を混同した状態で、単純に「プロに任せるほうが良い」と言うのはどうにも微妙です。
 それに少なくとも、その分野を「教えるプロ」が来てくれれば良いですが、「自分がするほうのプロ」も一緒くたに混ざってしまうと、いろいろと危険ですしね。

 ちなみに、まだまだ途上のスクールカウンセラーを始め、スクールソーシャルワーカー、英語教育、プログラミング教育など、外部人材を導入したい分野が他にもたくさんあるわけで、この発想だといくらお金があっても足りないような気がしないでもありません。
 そういう意味では、部活動を最低限の体力づくりの範囲内にして、それ以上は学校教育から外してしまった上で、それでも必要だと思う学校は教員に手当をつける副業のような形でするという方向性も検討すべきかもしれませんね。(問題となっているように、全ての生徒を部活動に強制参加させる、根拠の無い仕組み自体にも議論が必要かもしれません)
 ただし、部活動やその他の教育活動の位置づけについては、上位進学校と教育困難校では事情も大きく異なります。地域や学校の実情に合わせてマネジメント(それこそ、カリキュラムマネジメントだけでなく)するように、まずは文科省が一律の押し付けをやめるところからかな・・・という気もしますね。





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