教育に関連するニュースをお届けしています。
今日お届けするのは、全国学力テストに関する記事です。
文部科学省は29日、小学6年と中学3年を対象にした2016年度全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の結果を公表した。07年度のテスト導入から10年目を迎え、全国平均と下位3県の成績の差が年々縮まる傾向にあり、学力の底上げが進んでいることが分かった。一方で上位3県の平均は横ばいか下落しており、全体としてばらつきの少ない「だんご状態」化が顕著になっている。
引用元:学力テスト地域差縮小 10年目、下位底上げ(2016.9.30)
いろいろなメディアが報じた話題ですが、今回は西日本新聞から引用です。
上位と下位の差が縮まったというのが、下位の底上げが理由だとしたら良いことですね。反対に、下位に比べて上位が伸び悩んでいるせいだとすると、大学入試制度改革などでも重視されている上位層を育てる思想からは、ちぐはぐな感じがします。
なお、経験的な話に過ぎませんが、こういったテストは対策をすればするほど、対策することで解ける問題の正答率が上がり、平均点も上がってだんご状態化するものの、そうでない問題はできないままで、結局は差がついたままということになりやすいという点には注意が必要です。また、対策が進むことで点数だけが上がり、本当の問題を覆い隠してしまうような場合もあるため、回数が増せば増すほど、注意深く検討するようにしてほしいところですね。
いずれにしても、「点数の上では差が縮まったけれども、本質的な学力は変わっていない」ということでは意味が無いですから、テスト対策重視ではない指導が現場で行われていることを願います。
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