教育に関連するニュースをお届けしています。
今日お届けするのは、通級指導の改善に関する記事です。
特別支援教育の在り方について検討する中央教育審議会の部会は30日、障害のある小中学生が通常学級に在籍しながら障害に応じた特別の指導を受ける「通級指導」を、高校でも制度化するよう提案する報告書をまとめた。2018年度からの実施を目指し、文部科学省に省令改正などの準備を進めるよう求めた。
一方、障害のある子ども一人一人の長期的な支援内容を示す「個別の教育支援計画」と、各教科の指導目標や方法などを示した「個別の指導計画」を、通級指導を受けたり特別支援学級に在籍したりする全ての児童生徒について作成することも求めた。現行では、特別支援学校の子ども以外の作成は義務化していない。
引用元:高校も「通級」制度化を(2016.5.30)
もともと高校とは、義務教育を終えた後に、より高度な内容をあえて自ら学んでいきたいと希望するような、学力も意識も高い生徒たちのための学びの場という位置づけでした。しかし、今では高校に通うのが当たり前のようになってきており、授業料が無償化もされるなど、もはや義務教育とあまり変わらない位置づけになっています。
こうなってくると、障害があるからと言って門前払いするのは不条理なわけで、小中学校までと変わらない体制が求められるのも自然の流れと言えるでしょう。これを機に、障害の程度に応じて適切な指導が受けられるような環境整備が進むことを願いたいです。
また、これまで特別支援学校でしかされてこなかったことが、他の学校でもされるようになるかもしれません。単なる努力義務で終わったり、形だけの書類作成業務の負担が増えるだけで終わったりなど、まだまだ途中の壁は多そうですが、これらの計画が中身のあるものになれば、今よりも教育環境は良くなるかもしれません。
ただ、「個別の教育支援計画」にせよ「個別の指導計画」にせよ、本来は障害の有無に関わらず用意すべきもののはずです。もちろん、計画書として決まった書式に書かせるようなことをするのは、現場の先生の雑務を増やすだけでいけませんが、少なくとも個々の先生の頭の中には無くてはならないものだと思います。
個々の生徒を見ていく発想や指導技術は、まだまだ不足しているのが現状ですから、これを1つのきっかけとして、全ての生徒が個性に応じた適切な指導が受けられるような状況に近づいていくと良いですね。
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