家庭学習と親の心得(8) 学校や塾が見失いがちなバランスを整える | 中学生の勉強法と親の心得 ~塾長直伝! 高校受験対策と反抗期の対応法~

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「家庭学習と親の心得 ~家庭教育の正しいあり方~」
 



 それでは、ここで改めて考えてみましょう。

  • 1.人間性
  • 2.学校の勉強
  • 3.社会生活への準備

 これらについて、次の質問に再度答えてみてください。

  • Q1:あなたは、どれを最も重視しますか?
  • Q2:あなたのご家庭では、具体的にどれをどう指導していますか?
  • Q3:あなたは、家庭以外の場も含めて、お子さんにこれらをバランスよく学ぶ機会を与えていますか?

 

 ここまでを読んで、意見が変わったものはあったでしょうか。
 もちろん、変わっても変わらなくても、どちらも正解です。

 ただ、せっかくなので私見も述べておきます。

 どれも大切ですが、今の世の中は「2.学校の勉強」に、その中でも「受験に特化した勉強」に偏っているのがお分かりだと思います。

 学校も、塾も、家族も、そこばかりを見ています。そこへさらに親までもが力を注ぐのはバランスの悪い行為であり、子供を不毛な宝石取り競争に追い込むのと同じです。

 そこで、親が直接教えるよりも、学校や塾が見失いがちなバランスを整える役目を果たしてあげてほしいと思います。

 「直接教える役目」では、中学内容だと教科によっては難しいこともあるでしょうし、答えられないと親の沽券に関わる・・・ということもありますよね。しかし、「バランスを整える役目」であれば学年や教科を問わずに行うことができ、「分からない」ということも基本的にはありません。

 そして、どこでも教えてくれない「1.人間性」や、あまり教わること無く終わってしまいがちな「3.社会生活への準備」に関する学びの機会も設けてあげてください。受験だけを見ると時間の無駄に感じますが、人生を長い目で見れば、受験勉強よりもはるかに役に立つことですからね。

 ただし、「しつけ」のようなやり方はもう遅いですから、違う方法にしてあげないといけません。実際「しつけ」に限らず、もう痛いほど御存知だと思いますが、親が教えようとすればするほど「反抗期」はひどくなりがちですよね。

 こうしたことを踏まえて、どれをどう指導するかを考えてみてほしいのです。

 そして、生徒に志望校やテストの点数などで「目標」を持たせるように、親であるあなたも目標を持ってみてください。「目標も無いのに良い点がとれるわけないでしょ!」という言葉をよく聞きますが、それは子育てや教育も同じですからね(笑)


 ちなみに、前に反抗期セミナーで行なっていたワークの中で、子供に対するいろいろな願望や期待を書きだした後、「1つだけ子供に求めるとしたら何か?」と選ぶ質問がありました。おそらく過去に考えたことが無かった人も多かったと思うのですが、実はこれも一種の「目標」です。

 実際の答えの多くは「思いやりのある優しい子になってほしい(1に該当)」や「社会に出て生きていける力をつけてほしい(3に該当)」といった意見でしたが、中には「成績を今より上げてほしい(2に該当)」と書いてしまう親御さんもいます。

 しかし、これはすでに書いたようにバランスの悪い目標です。その願い自体は悪くないのですが、それが「唯一の願い」になってしまうのはまずいのですね。勉強しない子供を持つ親御さんから見て、今それが一番足りていないと感じる気持ちは分かりますが、一番に来てしまうのはやはりまずいです。

 「人生において、学ぶことはとても大切なのよ」ならまだしも、「あなたの人生にとって、一番大切なのは受験勉強なのよ」などと言われて納得する人はいないのですから。

 冷静に考えるとおかしいものが「唯一の願い」として出てきてしまうのは、つまり親自身が自分の「エゴ」を消すことができていない状態です。

 そして子供は親のエゴを敏感に見透かしますから、改善どころか、いらぬ「反抗」を招く結果になる恐れが強いのです。反抗期の子供に何らかの「改善」を求めるのは、正当な内容であっても骨が折れるのですから、最低でも「エゴ」を捨てたもので無ければなりません。

 結局のところ、受験を重視しようが重視しまいが、親が直接教えようが教えまいが、やり方次第でどれでも正解になり得ます。ただ、それが小さい頃ならともかく、反抗期のまっただ中ともなれば、親のエゴや一般的な思い込みを押しつけることは通用しなくなります。

 ぜひとも「本当に子供のためになるのは何なのか」を考えながら、学校や塾が見失いがちなバランスを整えることをしていってもらえればと思います。


 さて、今回はノウハウではなく「心得」について語ってきましたが、もっと具体的な方法論を知りたい方もいるかもしれません。

「どうすればケンカにならず、うまく教えられるのか?」

「反抗されずに、勉強する気にさせるにはどうすれば・・・」
「受験に偏らない学力をつけてあげる方法が分からない」

 こういった悩みを持って子育て本や教育書を読む方もいるかもしれませんが、読んでみても「もっと早く読んでおけば・・・」と思うばかりで、肝心の「今どうすれば良いのか」が分からないことが圧倒的に多いのでは無いでしょうか。


 実際に、特に幼児期や小学生くらいまでは充実していますが、反抗期以降からのものは全く充実していませんよね。

(さらに、その年頃を対象に書いていた人たちのほとんどが、小学生低学年に対象年齢を下げるか、社会人へ対象年齢を上げるかしているくらいです・・・)


 しかし、「こういうことを、もっと早くやっておくべきだった」と思わされるような不毛な内容ではなく、「反抗期の今こそ、こういうことをすべき」といった内容が必要とされていると思います。

 もちろん、お届けしている無料メールセミナーもその一助になると思いますし、さらに深い内容として正会員もお役に立つでしょう。それらに限らず、メールマガジンなどの中でも、今後も広く継続的にお伝えしていけたらと思っております。


 

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