岐阜新聞学力テストの勉強法 | 中学生の勉強法と親の心得 ~塾長直伝! 高校受験対策と反抗期の対応法~

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この時期は「岐阜テスト」で検索して来る方が何人かいるので、今日は岐阜テストについて書きます。

 

検索名に合わせて短く書きましたが、「岐阜新聞学力テスト」のことです。岐阜新聞社が行っている、岐阜県の統一模擬テストといったところですね。昔は学校でも進路指導資料として使っていましたが、業者テストを進路指導資料からはずすという動きがあって、今では使われなくなりました。

 

 

それでは、今は何を参考にしているかと言えば、中3の夏以降に行われる実力テストですね。そして、この実力テストはほとんどの学校が業者テストを使っています。

 

 

業者テストを廃して業者テストにする。

・・・はい、まったく意味がありません(笑)

 

こういう上辺だけの変更は、お役所仕事を含めてよくあることですね。

 

岐阜テストは岐阜県全域で実施する唯一の統一テストでしたので、これがあると岐阜県内の順位はもちろん、志望校に何人の生徒が受験していて、自分が今何番目にいるのかということがはっきりと分かりました。つまり、志望校を受けたら受かりそうかや、あと何点くらいとれれば良いのかが分かるテストだったのですね。

 

 

もちろん今でもある程度は分かりますが、昔と違って「希望者」のみのテストになったせいで受験者は8~9割程度とも言われており、データは昔ほど正確とは言えません。全部で4回あるのですが、回を追うごとに受験者数が増えていくため、最後の第4回くらいだとだいぶ参考になりますが、1月では進路指導が終わってしまっていて、これもまた役にたちません。

 

進路指導が終わり、志望校がほぼ決定した段階で、今まで合格圏にいたのが突然はじき出されていた…などの事態も起こるのですね。

 

(中には「岐阜テストなんか受けないぞ!」という超上位の生徒もいますが、そういう生徒は確実に受かる生徒ですから、他の生徒はそれだけ押し出されることも起こり得ます)

 

多くの塾では今でも岐阜テストを進路指導資料として使っていますが、こういった事情もあって、岐阜テストだけでなく、それまでの経験を生かしつつ、独自の模試などを使って学力をはかるところも増えているのが現状です。

 

 

なお、岐阜テストは入試の傾向に合わせて作っているというふれこみですが、傾向は全然違います。とにかく受験者数が多いため、記述問題の出題数が限られてしまい、実際の入試の半分も出ていません。そのぶん難易度が下がりますから、調整のために、一問一答や応用問題で、傾向の異なる難問が出ることもあります(笑)

 

 

 

最近はだいぶ傾向が近づいてはきましたが、それでも入試問題よりは癖のあるテストだと思ってもらって良いですし、岐阜テストで点数がとれても入試で取れる保証は全くありません。あくまでも「進路資料のためのテスト」だと思ってください。

 

 

一方、学校の実力テストですが、これは業者によってバラバラです。記述が多いのもあれば、選択問題が多いのもあります。記述の採点基準も、「これは無いだろう・・・」というような模範解答が書いてあることもあります(苦笑)

 

採点するのが中学の先生の場合は、ものすごく厳密な採点をしている人もいれば、まったくちゃらんぽらんな採点をしている人もいます。これは学校によっても差がひどいですね。

 

業者が採点している場合は、特に記述問題が信頼性に欠けます。

 

 

 

出題内容は業者によってバラバラで、1つの業者を続けて使えばバランスよく出題されるのでしょうが、なぜかバラバラの業者を使うために、毎回同じような問題ばかり出ていることもあります。これでは客観的な力は測れません。そのテストの結果で志望校を決められるのですから、生徒がかわいそうに思える時もあります。

 

中には、ある学校では簡単なのに、ある学校では難しいという不公平なことも起こります。難しい学校では「その点数では無理だから志望校を変えなさい」と、明らかに志望校調整に使われているフシもあり、とてもかわいそうです。同じくらいの学力の生徒で、同じ名前の「第3回実力テスト」でも、業者が違うせいで100点くらい差がつくことがありますからね。それは生徒も自信を無くすというものです(苦笑)

 

 

 

また、地区によっては地区内統一で行うところもあります。その回だけは、同じ業者のテストを一斉に受けるのですね。これですと、地区内で順位や点数が比較できますから、かなりデータとしては役に立ちます。立つのですが、「だったら岐阜テストで良かったのでは?」という疑問がふつふつとわいてきます。

 

上のほうの人は、とにかく無駄なことが好きなようですね。

 

 

 

おまけで、岐阜テストで良い点をとりたい人へのアドバイスを。

 

 

 

 

岐阜テストの過去問を数年分ひたすらやれば、確実に点数が上がります。やってみると分かりますが、毎年似たような問題ばかり出ますからね。数年分やりながら傾向を掴めば、実力の1~2割増しくらいの得点が可能です。

 

しかし、そんなことをしても本当の学力は伸びません。すでに学力のある生徒がさらなる実力アップとしてやるのや、テスト慣れのためにやるのなら構いませんが、そうでない生徒がやるのは非効率的です。上に書いたように、入試の傾向とは違うのですから、そこで必死で練習をするのは対策としてもずれていることになります。

 

実際、直前に宿題などで過去問を解かせまくって得点を上げる塾も複数存在しますが、強制されるのでない限り、そんなインチキはやめておきましょう。そんなやり方をしても、本当の学力はつきません。

 

過去問をやるなら、きちんと基礎力をつけた上でやることが大事です。そもそも岐阜テストは「学力を測るための模擬テスト」です。「模擬テストで高得点をとるために、過去問を使いドーピング的に力をつける勉強をする」のが、いかにおかしいことなのは分かりますよね?

それで得点がとれても、入試の時には同じ得点がとれない可能性が高いですし、仮に自分の力以上の高校に進学できても苦しむのは生徒本人です。

 

まずは、もっと根本的な学力アップの勉強をこそすべきです。そうすれば入試の得点も上がりますし、さらには進学後にも役立ちます。塾の方針であれば仕方ないですが、できればその時間はもっと有効に使いましょう。

 

 


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