今後、数回にわたり、主として「再発後」の癌治療に関する私の理解を整理する。
エビデンスやデータに基づかない想像や一般論が中心になると思われ、非常に
不満足な内容となっている。
が、その責任は毎年数十万人の癌患者をみすみす死なせながら、発病から死亡まで
の「治療方の組み合わせ」と「順番」、及び患者の特性などに関する有益なデータ
ベースを整備してこなかった医療、行政側にある。
下図は今後予想される経過とそれに対する治療法をまとめた一例である。
経過を予想しづらいのが癌の特徴ではあるが、一方でだいたいの「相場」もある。
図はそのモデルケースの1つと理解して頂いても構わない。
私の個体としての境界条件は
・体質性黄疸によるビリルビン高値。イリノテカンとS-1の使用が難しい。
・EGFR変異なし。イレッサ、タルセバの期待が薄い。
といったところ。
治療の中心に据えるべき点は、
・肺内の微小転移の多発、と
・脳転移の多発
いずれも命に直接危機を及ぼし、かつ局所治療で手が出せない。
特に脳転移は血液脳関門と呼ばれる非平衡環境のせいで抗癌剤に期待しにくい。
唯一、可能性があるとすれば恐らくシスプラチンぐらいだろう。
癌治療は「強いカードから先に切る」のが原則ではあるが、シスプラチンは
多発脳転移が起こるまで残しておきたかった。骨盤転移の発見があと2ヶ月
早ければ他の「ゆるい」抗癌剤でも恐らく時間稼ぎが出来たハズである。
図の例で言えば、2010年頃に適当な抗癌剤が無く行き詰まる事になる。
発見が2ヶ月遅れる事は単に寿命が2ヶ月縮むだけではない。治療全体の
設計に大きな狂いが生じる事になる。
再発・転移後の治療においても「早期発見」がいかに重要か強調したい。
エビデンスやデータに基づかない想像や一般論が中心になると思われ、非常に
不満足な内容となっている。
が、その責任は毎年数十万人の癌患者をみすみす死なせながら、発病から死亡まで
の「治療方の組み合わせ」と「順番」、及び患者の特性などに関する有益なデータ
ベースを整備してこなかった医療、行政側にある。
下図は今後予想される経過とそれに対する治療法をまとめた一例である。
経過を予想しづらいのが癌の特徴ではあるが、一方でだいたいの「相場」もある。
図はそのモデルケースの1つと理解して頂いても構わない。
私の個体としての境界条件は
・体質性黄疸によるビリルビン高値。イリノテカンとS-1の使用が難しい。
・EGFR変異なし。イレッサ、タルセバの期待が薄い。
といったところ。
治療の中心に据えるべき点は、
・肺内の微小転移の多発、と
・脳転移の多発
いずれも命に直接危機を及ぼし、かつ局所治療で手が出せない。
特に脳転移は血液脳関門と呼ばれる非平衡環境のせいで抗癌剤に期待しにくい。
唯一、可能性があるとすれば恐らくシスプラチンぐらいだろう。
癌治療は「強いカードから先に切る」のが原則ではあるが、シスプラチンは
多発脳転移が起こるまで残しておきたかった。骨盤転移の発見があと2ヶ月
早ければ他の「ゆるい」抗癌剤でも恐らく時間稼ぎが出来たハズである。
図の例で言えば、2010年頃に適当な抗癌剤が無く行き詰まる事になる。
発見が2ヶ月遅れる事は単に寿命が2ヶ月縮むだけではない。治療全体の
設計に大きな狂いが生じる事になる。
再発・転移後の治療においても「早期発見」がいかに重要か強調したい。