うわあ、美味しいところ持っていくな~、と思うことがあった。
それは、その人の人徳、その人の持っているタイミングの良さ、硬い決意などによるもので、ズルい、とかいうことではないんだけれど。
何でも手に入れる人はいるんだなあ、と思った。
私は、そういう人生を選ばなかった。
選びたい気持ちはあったけど、なんだかんだと言い訳して、何でも手に入れることに伴う努力と責任を回避してきた。
そうすると、大局を見据えた目標がないので、目先の小さな利益(小さなお金を得たり、ちょっとした手間を省いたり、勇気を出さないですんだり、自分で責任を持たないですむこと)を得るために、動いてしまう。
結果、自分の成長に繋がらない。
公私にわたって幸せになりたいと渇望しつつ、それに伴う努力と責任などの負担を背負うのはイヤだった。
その人を見て思うのは、 やはり、家族を持っている人は強い、ということ。
家族を守るために、強くなれるし、家族に支えられているから、強くなれる。
頭が良くて感性の鋭い人だから、私が心の中で「美味しいところ持っていくなあ」と一瞬思ったことも、気がついただろう。
気がついても、あえて気が付かないふりをして、礼節と適切な距離は保ちつつ、親しみを維持する。
ここまではできるけど、これ以上はできない、とキッパリ線を引く。
完敗だなぁ、と思った。
と同時に、
私も、そういう風になることを選択して良いのだ、と気付いた。