皆さんの目に触れるTPP(環太平洋パートナーシップ)の情報は、テレビや新聞などのマスコミ情報、インターネット上の情報に頼られていると思います。ネット情報もその筋に行き当たらないと、本当の情報が得られません。私の米韓FTA、TPPのブログである程度の情報源を明らかにしました。最も正しい情報は、各協定の条文を読めば分かるのですが、ほとんど公開されていません。米韓FTAの場合、USTRのHPにfinal textが掲載されていますが、全てではありません。このFTAの全条文は伝聞によると1500頁あるそうです。未だに韓国国民の前にこの協定を明らかにしていません。
 また、TPPについても、交渉中は交渉にかかわる文書の公表を禁じています。公表されるのは、協定合意時のfinal textだけで、各国が合意(あるいは離脱)をした後4年間、秘密にされます。
 ジェーン・ケルシー教授リーク http://web.me.com/jane_kelsey/Jane/TPPA.html
 上記WebのPress release: TPPA documents remain secret for 4 years after treaty here
 (Wordのファイル)

米国や日本政府(外務省、経済産業省など)が公表しているのは、ほんの一部です。隠れた条文に主権にかかわるなど重要な問題があるとリークされています。これらの情報を一つ一つ拾い集める事が必要です。私のこれまでの調査では、新聞、マスコミ、雑誌などまともな情報を掲載しているところはありません。また、ネット上でこれらマスコミの情報をコピペしているところも同類です。

以下、確かな情報のある場所を紹介します。
1.米国政府
 米国通商代表部(USTR) http://www.ustr.gov/
ハワイTPP首脳会議報告
  http://www.ustr.gov/about-us/press-office/press-releases/2011/november/trans-pacific-partnership-tpp-trade-ministers%E2%80%99-re
TPP-P9の概要(ハワイ)
http://infojustice.org/wp-content/uploads/2011/11/APEC-USTR-Fact-Sheet-on-TPP-112011.pdf

 米韓FTA http://www.ustr.gov/uskoreaFTA
 米韓FTA条文、TPP http://www.ustr.gov/trade-agreements/free-trade-agreements  
 日本の貿易障壁報告 http://www.ustr.gov/webfm_send/2712
 (同上、外務省訳) http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/tpp/pdfs/tpp03_02.pdf
 日米経済調和対話  http://www.ustr.gov/webfm_send/2578
 (同上、米大使館訳) http://japanese.japan.usembassy.gov/j/p/tpj-20110304-70.html
2.オーストラリア政府 http://www.dfat.gov.au/fta/index.html
3.ニュージーランド政府 http://www.mfat.govt.nz/
 ここに、TPP-P4(現在の4ヶ国)の条文が掲載されている。
4.日本政府
 外務省 http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/tpp/index.html
  10月末より急遽、翻訳文掲載
 経済産業省 http://www.npu.go.jp/policy/policy08/index.html
 国家戦略室 http://www.npu.go.jp/policy/policy08/index.html
5.海外反TPP運動団体および情報提供サイト
 米国CTC http://www.citizenstrade.org/ctc/
  NAFTAを契機に運動を開始、TPP交渉団に密着し情報を得ている。元祖の団体。
 米国 http://www.citizen.org/Page.aspx?pid=1014
 オーストラリア http://aftinet.org.au/cms/
  政府の対応も含め、リーク情報など多く紹介している。
 ニュージーランド http://tppwatch.org/
 ジェーン・ケルシー教授 http://web.me.com/jane_kelsey/Jane/TPPA.html
  交渉団リーク情報を掴んでいる。
 オークランド大学(ケルシー教授) http://www.tppdigest.org/
 Knowledge Ecology International http://keionline.org/tpp
  このWEBに、各国政府、テキスト、プレスのウェブサイトへのリンクがある
6.日本の情報提供サイト
 中野剛志先生、三橋貴明氏、藤井厳喜氏などの反対派の方々は、皆さんご存じですので省略します。目に付かなく、系統的に分析しているWebを紹介します。(賛成派も含む)
 ジェトロ(FTA/EPA/TPP) http://www.jetro.go.jp/theme/wto-fta/
 医師会 http://www.jmari.med.or.jp/research/summ_wr.php?no=460
 農協系 http://www.jc-so-ken.or.jp/tpp.html
 農林中金 http://www.nochuri.co.jp/topics/01tpp.html
 TPP参加への各国内事情(代表例) 
  双日 http://www.sojitz-soken.com/jp/send/tameike/pdf/tame481.pdf  
  国際貿易投資研究所 http://www.iti.or.jp/flash148.htm
 TPPと円高と日本の輸出入の問題点(代表例)
  第一生命 http://group.dai-ichi-life.co.jp/dlri/kuma/pdf/k_1111d.pdf
  りそな https://www2.rri.co.jp/chiiki/pdf/sanren1111.pdf
 米国のFTA交渉における戦略分析
  国際経済交流財団(三菱UFJ) http://www.jef.or.jp/PDF/j21-2-03.pdf
 
 TPPを考える国民会議(反対派) http://tpp.main.jp/home/?page_id=2
 各月別、多くの資料がある。
 経済産業研究所(賛成派が多い) http://www.rieti.go.jp/jp/fellows/index.html
宗像直子氏、山下一仁氏、戸堂康之教授など、各研究員の右上「REITIでの活動」をクリックすると論文が見られる。
7.ISD/ISDSの情報
 経済産業省解説 http://www.meti.go.jp/policy/trade_policy/epa/investment.html
 国際投資紛争解決センター(ICSID) http://icsid.worldbank.org/ICSID/Index.jsp#
 国際投資仲裁(ITA) http://italaw.com/investmenttreaties.htm
   ISDSの判例
 国連貿易開発会議 http://www.unctad.org/templates/Page.asp?intItemID=5908&lang=1  
   ISDSの統計

8.医薬品、医療機器に関する米国の要求(小宮山大臣が受領していた資料)
 USTR(9月12日発表)
http://www.ustr.gov/about-us/press-office/press-releases/2011/september/trade-enhancing-access-medicines-0
 外務省訳(11月発表)
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/tpp/pdfs/tpp02_01.pdf
 CTCのリーク(10月22日)
http://www.citizenstrade.org/ctc/blog/2011/10/22/leaked-trans-pacific-fta-texts-reveal-u-s-undermining-access-to-medicine/

(追記)
前のブログで韓国の捕鯨についてFTAとの関連を紹介した。実態を調べると、1986年商業捕鯨から撤退、形式上は非捕鯨国になっているが、流し網にかかる鯨を捕っている。これが違法だとされ、米韓FTAで指摘されている。
中央日報(2010.6.21)より
http://japanese.joins.com/article/361/130361.html?sectcode=&servcode=