本日19時15分から突如、管首相の記者会見があった。 「中部電力の浜岡原発を全て停止するよう、経済産業省大臣を通して中部電力に要請した。その理由は、30年以内に87%の確率で大地震が発生する。」と述べた。

 3月19日のブログに、神戸大学石橋名誉教授の著作「大地動乱の時代」、3月20日に、「平成17年2月23日衆議院予算委員会公聴会」でのレクチャーについて触れた。
  石橋先生は、中央公論5月号に、「首都圏直下地震、東海・東南海。南海巨大地震の促進も否定できない」という表題で次の警告を載せた。

「本震後に、東北~北関東地方の内陸や秋田沖の日本海でもかなりの大きな地震が起こったが、本震によって日本海溝沿いのプレート境界沿いの「たが」が広範囲に外れた状態だから、陸のプレート内部状態が変化して、場所によって地震活動が活発化していると考えられる。・・・ 私は東海・東南海・南海地震の原動力がフィリピンプレートの沈み込みだけではなく、上盤にあたるアムールプレートの東進も関係していると考えているので、その東進にたいする抵抗力が東日本において間接的に弱まったことにより、発生が促進される方向に事態が動いたのではないかと思っている。」

「しかし何よりも、東海地震の想定震源域の真上の中部電力浜岡原発を止めるべきだ。これが原発震災を起こすと、最悪の場合、南西からの卓越風によって首都喪失にいたる。また、在日米軍の横田・横須賀・厚木・座間などの基地も機能を失い、国際的に大きな軍事的不均衡が生じる。すでに米国からの強い要請が来ているかも知れないが、の本政府が自国民と世界のために決断を下すべきである。」

 突然、管首相が記者会見で浜岡原発停止を言わなければならないのだろうか。
石橋先生らの説を知り、米国からの要請もあったのかも知れないが、「恐怖に駆られてか」「政権延命のため」の言動と思われても仕方がない。 私が本気で要請するのならば、「燃料棒を全て原子炉から取り出し安全な場所に移せ。」と言うだろう。 中部電力も決断が遅すぎる。堤防と非常設備を作るのならば、もう工事を始めてしかるべきと思う。

  東海プレートの起点は、駿河湾、沼津である。国道246号は、沼津起点で、御殿場、座間、厚木、(渋谷)、最高裁判所、国会議事堂、皇居に至る道である。 皇居を同心円状に走る国道16号は、横須賀、横浜、相模原、横田、入間、そして柏の葉(旧米軍柏通信所、現東大大学院)、習志野、千葉と結んでいる。 非常事態が発生すれば、国道246号と国道16号の重要拠点だけではなく、関東一円の約4千万人が住めなくなり、機能を失うことになる。