英語の歌い方1 | 公式ブログ - 作家のひとりごと -

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STUDIO VERKの作曲家が綴る随筆的ブログ

こんにちは。
森元です。

最近、英語の歌を教えることが多いです。
なので、今日は英語の歌い方について持論を書きます。


まず最初に言いたいのは、英語を上手く歌おうとして発音を勉強したところで、結局は「日本人が頑張って歌おうとした英語」になってしまうということ。
僕が見ている限り、英語を上手く歌えない人は、単純に発音だけに問題があるわけではないです。


では何が一番問題かと言いますと、それは「呼吸」です。
それも、どちらかというと息を「吸う」よりも「吐く」方が重要。


英語の歌を教えていて思うのが、みなさん息を吐くスピードが極端に遅いのです。
何故か。

それはおそらく、英語に比べて日本語は、息のスピードが遅くても発音に問題が生じない言語だからです。
ゆっくりとした呼吸でも喋ることのできる日本語に慣れてしまっているので、みなさんそのままの呼吸で英語を歌ってしまう(まぁ、当然のことなのですが)。


ですから、とにかく息を「吐く」スピードを上げること、これが英語を英語らしく歌うためには重要になってきます。


具体的に、息を吐くスピードが遅いとどういう風に英語が上手く歌えないか、例を挙げます。

例えば、単語の最後が「t」や「d」で終わる単語。
「get」「spirit」「dead」「sit」「lead」…まぁいくらでもありますが、こういった単語の
最後の音である「t」や「d」は無声音ですので、実際には声は出ておらず、「上顎(「d」であれば上顎と歯の間)を舌で弾いた音」を鳴らさなければならないのですが、簡単な話で、息のスピードが遅いとこれらの無声音はうまく鳴りません。

加えて例えば、上に挙げたような「sit」「spirit」などの「s」の音も同じです。
無声音なので声帯を使うことはないのですが、「歯と歯の間を空気が通る音」を鳴らさないといけないので、「t」や「d」と同じようにある程度息のスピードを上げないとうまく鳴りません。


もちろん曲によってその単語を正確に発音する必要のない場合も多いですが、基本的にはこれらの細かいニュアンスで「英語を英語らしく歌う」ことは成り立っているので、息のスピードはかなり重要な要素であると思います。


英語の歌詞の曲を歌ってもなにかカタカナっぽくなってしまう方、吐くときの息のスピードを上げてみてください。
それで、大体3割くらい(たった!?)の問題は解決すると思います。

あとの7割は、次回以降のブログで。
見てね。