まきちゃんとまったく、同じ日に、ビワキュー関内指導所の与安先生も急逝されました。この方がいなければ私は中医学を学ばなかった…という師匠でした。こんなことってあるんでしょうか。天よ、なにゆえ思し召す。
「冷えとりのまきちゃん先生」。現役の麻酔科医にして内科医。健康界隈では有名で、人気者でした。
十数年前に患ったがん、その再発や転移に負けず全国をとびまわったサバイバーで、たくさんの女性の冷えをとって温めて続けてくれました。
なので、皆様も相当悲しんでいたけれど、すぐにたくさんの思い出がFB投稿され、ウォールが大感謝祭状態になってました。姿はなくともみんなを温め続ける…
私が数年愛用しているFTWの“泡”やフィオーラ、円盤は彼女から購入したもので、とくに“泡”は肌&髪の洗浄↔保湿に2wayで使えるので、施術も旅行もみんなこれでいい。死んだら棺桶に入れてくれればあの世の身だしなみもOKです。
でも、夏にストックが切れたのに、何だか胸がざわざわし、オーダーできないままでした。彼女の身体が思わしくないのは感じていて、冷え取りというか冷やしが必要な気がして、「涼しく、涼しくしてね」とメッセージを送っていました。
それまで何回か、吉祥寺に施術を受けに来てくれたまきちゃんは、長崎から安曇野にも飛んできてくれたので、「一体いつ医者やってるの😆」なんて言ってたら、お友達と一緒に贈ってくれたでっかい紅葉にまたびっくり。
円盤は今、吉祥寺サロンの植物たちの守護神になっているのですが、こうして植木鉢にさしこんでおくと2週間くらい旅行で水をあげなくても、ぴんぴんしているのです…
サロンの前庭の木々まで元気になって、ワッサワサしてきて、マメ科の植物なんか蔓をツルツル伸ばして庭から這い上がって、アイビーの鉢に巻きついてきて、
このままではサロン前がジュラシックパーク化する!😱
と思ってたら、ある日大家さんが剪定屋さんを呼んで、バッッサリ伐採、さすがの野草たちも息絶え・・
と思いきや、「来春からまた這い上がってやろう」と談合してる気配がします。🌿🌿🌳🍀野草つよい。
そしてFTWはほんまつよい。これを全国の土中にたくさん埋めたらどうなるんだろう、ねえまきちゃん。
SANKAに泊まってくれたあの夜、真剣な顔で「食事療法についてどう思う?」と聞かれて、「万人に合う食事や健康法はない!」と盛り上がったんだけど、まきちゃんはもう好きなものを食べていい次元なんじゃないかと本当に思ったんです、
もうひとつ言いたかったことは、「冷え取らぬ」先生でもあったんじゃないか😆
これから日本は気温45度に達する地域も続々だというけど、人によっては、真夏でもくつしたを重ね履きするような、ストレートな冷えとりでは、却って体が参るケースも増えるんじゃないかと思う。最近、舌の赤みが奇妙な方が増えています。
体質によっては、あえて寒さに耐えて「冷えとらぬ」瞬間を作る事も、長持ちの秘訣じゃないか。冷えとりも時代によってノウハウの更新が必要じゃないかなと。
そんな「冷えとらぬ」法も、まきちゃん先生は、実はひそかに実践されていたと思う。
なぜなら全身「茜染め」の衣服を身につけていたから。「下着もそうだよ」とこっそり教えてくれた。
真っ赤な茜。婦人科の妙薬。これを全身まとっていたまきちゃんはさすがだと思う。鮮やかな🔴は、涼血の特効薬でもある。煮詰まった血を冷やしてくれます。
色彩学的にみても、日の丸🇯🇵を染めるのにも使われるその赤は、よく見ると鮮やかな朱色だったり紫がかった暗色だったり、シアンの要素が入った赤が使われることも多い。
日本人の祀りや戦さや行事の霊性を高めるために、冷静をもたらす賢者の赤。赤すなわち「温める」色ではないんです。
…というのは後年、色彩学の先生に教わった事ですが、
安曇野でみんなでごはんを食べた夜。晴れ渡っていて、庭を散歩していたら月がくっきり見えて。
そうしたらまきちゃんは大きく両手を広げて「ああ、綺麗な月だね。ありがたい。ありがたい、ありがたい」って、三拝したんです。
真っ赤なワンピースを翻して、大きく月を仰いで、光を浴びる姿は、それはそれはダイナミックで、幻想的で、清涼感にあふれていた。
不思議なくらい涼やかだったんです。月の女神。
そしてやっぱり、涼やかな夜に還っていった。
今日11/7はまきちゃんの地上での誕生日です。
こんな下手な考察と追悼を、笑って流してくれるかしら。そうだったらありがたい。ありがたい。ありがたい。
ああ、やっぱりその笑顔を思いだしたら、温かいですね😊
つかれた時に眺めると、ほっとするまきちゃんのFBウォール。
医療健康情報から、美味しいもの、素敵な人々、気功から魔法まで、心温まるエピソード集の宝庫。そして、感謝、感謝、感謝。
そう生きると決め、示したことが多くの人を救ったんなら、まきちゃんはやっぱり稀代の医師だったんだと思います。
R.I.P.









