星野富弘さんが星になられましたね。
ふれれば、指先の温もりそうな星。


皆さん、それぞれの星野さんに巡り合っていることと思いますが、私の出会いは小6のとき。

父の転勤で3年間くらした北海道でした。
コロボックルとか、ふしぎな生き物、景色、童話に出あえた夢ごこちの暮らしーーーそんな北海道北見市から、再び内地に引っ越すことになった日、呆然と駅のプラットフォームに立っていたら、父の職場仲間や母の近所友達、私と妹の級友が、何十人か集まって「万歳ーー」と見送ってくれました。北海道は本当にふしぎな遺伝子にあふれていました。

そんな喧騒のなか、親友すーちゃんが贈ってくれた画集『風の旅』。電車の中で読んだら、あまりにも詩情と画力がすごくて、転校の涙は引っ込み、別の涙が出てきました。
後年、その星野さんを発掘して本の出版にこぎつけた仕掛け人という、凄腕編集者YSさんと出会い(義母みつはしちかこの担当編集でした)、ますます人生のふしぎさに拍車がかかりました。

さらにその後年、ボロボロになった『風の旅』を携えて、すーちゃんの住む安曇野に半移住したのが、ふしぎのハイライト。

今月は5/10まで安曇野暮らしです。

人生のふしぎは続いています。よぶんなものを捨てて、綿毛みたいにぽわぽわ飛ぶときが必要なんだ。

って思いながら、また星野画集を眺めていたら、草花を「むしゃむしゃ食べる」表現が迫ってきます。
それで、ふと衝動に駆られて、タンポポを食べに行きました。

タンポポ?🌼

作家のChihiroさん(↓)などが、それはそれは美味しそうに野草を食べるようすを綴ってらっしゃるけど、
「スーパーなどで野菜を買う気がしない」とまでおっしゃるのは、どうなんだと思ってたんです。

苦いやろ、硬いやろ、臭いやろ?そんなにいいものでしょうか。


でも富弘さんの画集を見てたら、夢の力と、その美味しさを思い出した。北海道時代は、何を食べても美味しくて香ばしくて、雲を自在にとって綿あめにしたり、草花をお菓子に変えて遊んでいた。サイキックブームの小5病的なやつかもしれないけれど、11歳がやれたなら、51歳でも名残りは……

ねえか。それはねえだろうけれど、目の前に見える花を一度も食べずに今生を終えるのはもったいなと思って、詰んで食べてみたのです。
そうしたらね、

想像をはるかに越えて美味しかった。

米油でちょっと炒って、ジュージューのアツアツにしたやつに、手作りのお醤油をちょっぴり垂らしたら、
花弁がふっくらと油と醤油のうまみを含んで、もふもふだ。これ、フランスパンにアンチョビと一緒にのっけたら、脳が溶けるやつだ。
「店で売ってる野菜とはちがう」という、意味がわかりかけてきました。命の奥の味がする。

そして、野生の勘って残っているものだ。
野原の奥に楚々と生え、黄みが薄く、品よく、ベビーリーフのようにヒヨヒヨと葉の柔らかそうなのを選んだんですが、 
それ持ち帰って調べたら、在来種の日本たんぽぽだったんです。

カントウタンポポ、カンサイタンポポなどありますが、これは信州方面独自の「シナノタンポポ」。



「和んぽぽ」(勝手に命名)

一方、市街地のアスファルトのすきままや道端で、元気なヒマワリみたいにネオンイエローで、バーンと開いているのはセイヨウタンポポ

簡単な見分け方は、花首にある「総包」というエリマキが、ひらいているのがセイヨウ。西洋のタンポポはナメクジが登ってくるのを阻止するためにエリがひらくんだそうです。海外では、葉をサラダにしていただくようですが、見た目にもバシバシして手を出す気になれなかった。

一方、きゅっとエリが閉まっているのが和んぽぽ。なんだか昔の日本人ぽい👘(シナノタンポポも、葉はやや苦かったが)。





在来の日本タンポポは、気温20℃を超えると休眠モードになり、暑い夏には実生しない。草木の群生する野山を好み、周りに仲間がいないと繁殖できない。

一方、セイヨウタンポポは、季節おかまいなしに25℃以上でも実生し、種を撒き続ける(結果、死亡率が高く効率は悪いが、数で勝負)。
自然の少ない、夏の市街地でも繁殖しやすく、受粉なしでクローン繁殖できる。😱

結果みるみる日本タンポポは劣勢となり、交配されまくって、MIXベビーだらけ。絶滅を危惧されているらしいです。なんだか、今の日本の象徴みたい。
もっとも、セイヨウタンポポに駆逐されたせいというより、都市圏を広げて、自然環境をどんどん失くしたことが大きいみたい。





と、ぼやきつつ、野花に味をしめたので、庭中を這いずりまわってハルジオンの蕾をいくつか見つけ、これも炒めて食べてみました。(ハルジオンは帰化植物です)
ら、
これまた柔らかくて、ふくよかで、想像の上をいくうまさ。そして胃の腑がスーッとする。

安曇野の美味いもん祭り、更新ッ・・・!

春から初夏は、ふきのとう・たらの芽・行者にんにく・うこぎ・はりぎり・こしあぶら・こごみ、山菜祭り〜〜と踊り狂っていたけれど、

野花食いは天井知らず。

食次元のハードルを一つ外したことで、食べられる美味いもんが何百種も増えることになります。

そう思ってみると、スーパーで売られてるもの、それが生産されてる農業の現場も、すべてが「思い込まされている」? 
なぜ私たちは農耕、栽培されたものを、食べることになっているんだろう。おじい、おばあ達は野花を食べていたはずなのにいつからその習慣が消えたんだろう。

野生・自生はケムトレイルが怖い? 放射能が怖い? 汚染が怖い? 毒性が怖い?

いや、「そこで育つものはその場に調和したフィトケミカル(汚染の解毒物質ふくめ)を宿す」ーーーことを「実際に体感」しないまま死んでいく人生のほうが私は怖い。エビデンスという不安定な科学論法前提が怖いです。
出回っているmRNA入り食品や、遺伝子組み換え食品の方がよっぽど怖い。それを怖がるあまり「オーガニック」に群がることも怖い。

だから、ぶつぶつ言ってる暇があったら、歩いて食ってみるしかありません。人間の手でなく、天が植えたものを。





●ちなみにタンポポを乾燥させたものは、蒲公英(ほこうえい)という生薬として扱われます。
健胃・解熱・発汗・利尿などの作用があるとされ、 鉄、マグネシウム、カリウムなどミネラルやビタミンA、B、C、Dを豊富に含みます。
●ハルジオンも昔からむくみとりや利尿に使われ、糖尿予防になるとされます。

と、そんなことばかり書くと、ガチで許容量を超えて食べちゃう方がたまにおられますが、野生のものは強いので、消化にくれぐれもご用心を。私も決しておなかが強い方ではないので、少量から恐る恐る食しています。

🌼

そして、ここからは告知になります。必要ない方はブラウザを閉じてね。丁度よく、食いしん坊の見方が届いたのです。
「土と水のちから」の新しいカプセルタイプ!今まで私は、ミニパウダーケースに詰め替えて(じょうごを使って慎重に詰めてた)、うっかり出先でおかしな物を摂取した時に、口腔に振りかけていました。

でもカプセルタイプなら、粒を持ち歩き、ここぞという時に3〜4粒を含めば良い。(できれば噛みしめて、味わってほしいですが)
携帯には圧倒的に便利で、より日持ちします。なぜ今までこれを扱わなかったんだろうと思う便利さ。

🌼

でも、ひとつ、残念なお知らせがあるのです。開発者のヤンチャ先生

が、この冬に逝去されました。


いつか先生の武勇伝のお話会を開きたいと思っていましたが・・・・享年88歳(なんだか、おめでたい気もする)
4度の脳梗塞に倒れながら、農業指導をやめず、大好きなお酒も続けられながら。
「これがあるから大丈夫」と日々、土と水の酵素をぱくぱく飲んでいらしたそうです。

ピロリ菌が胃から除去できる事に関しては(私はピロリ除去に懐疑的なので)諸手を挙げて賛成じゃないけど、ヤンチャ先生の生き様も含め、商品の説得力はあると思う。そして野草とか自然の土に触れ続けたことで、何度も死線からよみがえり、好きな仕事を続けていかれたのではないかな。

「毎日は飲まないでくださいね」とお客様たちにはお伝えしていますが(依存しないよう、レギュレーションが起きないよう)、今この時代に必要なものだと思います。




庭の野草収集につきあわされる猫。自分は食べさせてもらえないので、少しふてている