
ボロボロの本。
ピンときたやきものやさん、正解正解。
「陶芸の釉薬」 大西政太郎著 理工社出版
です。

背表紙も本格的にボロボロ。
もはや、ガムテープにマジックで「ゆうやく」と書いてあるだけ。
もともと私が大学1年のときに買った本ですが、
どうせなら部室に置いておけよ、と
先輩に脅されるがまま寄贈、
私の卒業後も陶芸部室にて酷使され続けていました。
その後誰かが「ゆうやく」を新しく買ったらしく、
お役御免の状態でひっそり本棚にあったのを引き取り、再び私だけの「ゆうやく」となり、今に至ります。
あるページは黄土にまみれ、弁柄で真っ赤な箇所あり、アンダーラインあり、表紙は酒瓶だかビールだかの輪っかの跡だらけ、
陶芸にハマった学生たちにこれでもかと使われた本。
学生時分の、授業そっちのけで陶芸に夢中だった日々や(今もたいして変わらないけど)
優秀な後輩陣の青春の気配なんかを
ときに感じつつ、
生涯お世話になり続けるであろう、大切な一冊です。
こういう類の歴史は
ipadには作れないだろうな。
本って、情報であると同時に、人の手の中で移ろいゆく「モノ」なんだと、粉だらけのこの本を見ながらつくづく思います。