こんにちは~ニコニコ

 

今回の内容は、ずいぶん以前の記事から一部続いてます(鉛フリーハンダのお話)。

 

どんな話だったか要約すると、

 

●ステンドグラスに使われるハンダに含まれる鉛は、体内に入ると有毒だよ。

 

●そのため、鉛を含まない「鉛フリーハンダ」というものが出回っているよ。

 

●だけど、鉛フリーハンダは融点が高くて溶けづらいので、作業しにくく扱いづらいよ。

 

という記事でしたニコニコ

 

詳しく知りたい方は、以前の記事を読んでください(こちら音譜

 

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何年か前、茶道の先生から注文を受け、ステンドグラスの茶箱を作りました。

 

茶道の経験のない方はわからないであろう、「茶箱」の存在。

 

私も話を聞いたときは、茶箱って何?と思いましたニコニコ

 

こんなのですよ。

 

 

お茶の道具を一式入れて、持ち歩くことができます。

 

開けるとこんな感じ。

 

 

箱の中に、トレーみたいなもの(写真右下)を渡して使うこともあります。

 

 

このトレー状のものは、「かけご」と呼ばれています。

 

かけごには穴が開いてますが、そこに茶筅(お茶をしゃかしゃかと点てるやつです)を立てて入れます。

 

その茶筅を立てるためのケースの役割を果たすのが、写真中央上にうつっている「茶筅筒」という筒状のもの。

 

ちょっと構造が複雑でしょ~ニヤニヤ

 

この茶箱を使った、お茶のお点前というのがあるのです。

 

茶箱のふたの上でお茶をたてたり・・・。

 

茶箱は道具を持ち運ぶための箱というだけではなく、お茶の道具の一つでもあるのですニコニコ

 

 

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普通、茶箱は木で作られているのですが、ステンドグラスで作ったらどうかしら?

 

・・・という、先生のご興味から注文を受け、お受けしました。

 

でも、

 

「お茶」

 

ですからね。

 

口にするものを入れる道具ですよ。

 

つまり・・・鉛を含む普通のハンダは使えませんあせるあせる

 

鉛は摂取すると有毒ですドクロ

 

で、まず考えたのは、もちろん鉛フリーハンダです!

 

このとき私、初めて鉛フリーハンダを買い、普通のハンダの代わりに鉛フリーハンダで作り始めました。

 

でも、そりゃもう全くうまくいかなくて・・・どんなに頑張ってもハンダがボコボコえーん

 

箱ですからね、きっちり作らないとマズイのです。

 

それなのに、正確どころか、目も当てられないものしかできなくてあせる

 

こりゃ努力でどうにかなるものではないと、早々に鉛フリーハンダはあきらめました(これは今考えても正解ニヤニヤ)。

 

キャンディボックスはなんとかなりましたが、大きさが全然違いますし、正確に作るのはまずきびしいですね・・・。

 

 

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ここで諦めるという手もありましたが、ひらめいたものがありましたひらめき電球

 

これ↓

 

 

「Cチャンネル」と呼ばれる金属を使って作られた箱です。

 

お店でこれを見かけて、どうやって作られているのか気になって気になって、なめまわすように見たあげく・・・我慢できなくて買ってしまったのです爆  笑

 

この技法を使えば、箱が正確にできそうビックリマーク

 

それに、Cチャンネル自体は有害な金属じゃないから(真鍮か亜鉛)、飲食関係の材料としては向いてるビックリマーク

 

これならいけるんじゃないかな~音譜

 

と思い、この技法で茶箱を作ってみることにしました。

 

この箱が役立つ時が来てよかったドキドキ

 

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でも、この技法を一度も使ったことがなく、Cチャンネルを扱うこと自体初めての私ニヤニヤ

 

とりあえず材料や道具を購入し、手元にある箱を頼りに、いちから手探り状態あせる

 

Cチャンネルって、こんな金属の棒です(断面がCの形です)。

 

 

で、こんな道具を使って90度に切れ込みを入れて曲げていきます(ノッチャーっていうんですよ)。

 

 

まあ、このCチャンネルやノッチャーの使い方のマスターに始まり、ここから怒涛の試行錯誤の連続でした笑い泣き

 

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まずは、箱の本体部分の構造が問題でして・・・。

 

本体の構造は、ふたを載せる部分が外側にあり、かけごを載せる部分が内側にあるので、上部が2段階の階段状になってますあせる

 

木のように簡単に削って細工したりできない、板ガラスというものを使って、どうやってこの構造のものを作るのかが、まず最初の問題ニヤニヤ

 

模型を作りながら検討し、箱の下部分のガラスを「二重構造」にすることで解決できるかなとひらめきましたひらめき電球

 

で、試行錯誤の末なんとかこのようにできましたニコニコ

 

 

 

裏から見ると、三重構造ニヤニヤ

 

 

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次に、かけごの問題。

 

箱の本体にひっかける部分をどうやって作るかはてなマーク

 

ひっかけ部分には金属の板をつけることにしましたが、この金属も有害なものは使えないし、ふたを閉める時にはみ出て邪魔してはいけないので、幅の細かい設定も必要でした。

 

結局、市販のものではサイズが合わなくて、小ロットでも作ってくれる金属加工会社を探し、特注で亜鉛の金属板をつくってもらいましたニコニコ

 

その亜鉛板を使って、なんとかひっかけ部分が完成笑い泣き

 

下の写真の上下に、亜鉛の板が一枚ずつついております。

 

 

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でも、なんだかんだいって、構造の問題より一番やっかいだったのは「箱を正確に作る」ということでした。

 

ガラスは茶道の先生に選んでもらいました。

 

短時間で、スッと和風で素敵なガラスを選ばれて、さすがビックリマークと私も喜んだのですが、作ってみるとこのガラスたちがなかなか手ごわいニヤニヤ

 

事前に何にも考えてなかったけれど、本体のガラスとかけごのガラスは、厚さが均一ではなくゆがみもあるガラスだったのです(そこが味があってステキドキドキなんですけどね)。

 

なので、製図通りにガラスをカットしても、ガラスそのものにゆがみがあるので、箱を正確に作るのはヒジョーに難しい滝汗

 

固くて曲がらないCチャンネルに、厚さが均一でないゆがんだガラスを入れこむことからして、そもそも難しい笑い泣き

 

もう、慎重に慎重を期して、ゆがみを見越してサイズ合わせをし、ものすごーく正確に作って、やっと「パッと見た目、ゆがみが気にならないかな」・・・という感じでした笑い泣き笑い泣き

 

また、本体のガラスは柄が流れているので、一周した時に柄が不自然にならないように考えながら、大きなガラスの中から切り出す場所を選んだりとか、細かい苦労もありました。

 

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また、最後の洗浄方法も問題でしたあせる

 

普通なら洗剤をつけて水でバシャバシャ洗うところですが、二重構造やCチャンネルの隙間に水や洗剤が残って変質したり錆びたりしたらよくありません(なんといっても飲食の道具なので)。

 

結局、エタノールを洗剤なしで隙間にジャンジャン注入して洗い、ドライヤーで乾かすという方法で対処しました。

 

エタノールは水溶性のものも脂溶性のものも溶けますし、揮発性が高くてすぐにとびます。

 

研究やってた頃は、よく実験の道具を洗った最後に乾かすのに使っていました。

 

そんな経験が、ここで役に立つとはグラサン

 

・・・その他、細かいことを挙げればキリがないくらい、試行錯誤のてんこ盛りビックリマーク

 

壁にぶつかっては立ち上がり、最終的にはこんなのができましたニコニコ

 

全体像↓

 

 

ふたをあけると↓

 

 

かけごがイン!

 

茶筅筒も入っています!

 

ちなみに、茶筅筒と茶巾筒も鉛フリーハンダを使って作りましたニコニコ

 

茶筅筒を取り出すと↓

 

 

かけごも外してバラした図↓

 

 

とにかく、なんとか完成した~!という感じです。

 

ところが、この茶箱、ここで終わりではなかったのです笑い泣き

 

注意深い人は、ここまで読んで私のアホな間違いに気づいているはず・・・あせる

 

長いので2回に分けます~ビックリマーク