(本)押井守監督が語る映画で学ぶ現代史 | STUDIO F+

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2024年4月2日

いよいよ4月になりました

 

STUDIO F+が製作した自主映画

「香港來的Diana」(香港から来たダイアナ)

すでに世界30ヶ所の映画祭へ出品中

出演してくれた役者さんに良い報告が

できたらと思っています

 

そんな中

映画「オッペンハイマー」を観る予定ですが

最近は本を読んだり、ドキュメンタリー映画を

観ることが増えてきました

 

今回読んだのは

「うる星やつら2」「パトレイバー」など

アニメ映画から実写映画まで手がけてきた

押井守監督のインタビュー本

「押井守監督が語る映画で学ぶ現代史」

著者名    押井守、野田真外 著

発行元    日経BP

1,980円(税込)

 

 

 

 

「映画で学ぶ現代史」とありますが

内容は全て押井守監督が観てきた映画や

海外ドラマなどの感想が中心であり

押井作品の製作裏話などが本人の口語調で

語られているところが特徴的です

 

個人的にはP202〜に記載された

「角川映画VS配給会社」の項目や

 

P224〜に記載された

「Vシネで出くわした

「俺がやりたかった!」映画」

が面白かったですね

 

また

P301の「映画の予算が残ってない!?」で

押井監督自身が手がけた実写映画

「TNGパトレイバー」をいかに

コストを抑えて、手堅く撮影するのか?

という方法論をある海外ドラマシリーズから

ヒントを得てひらめいたという記述は

なるほどと思いました

 

押井:「TNGパトレイバー」は僕の海外ドラマ

研究の大成果なんです。

たぶん日本であんな形式でシリーズを

やっているのは他にないと思う。

しかもその世に出すやり方も2本ずつセットで

6回イベント上映やって、

上映会場でブルーレイやいろんな商品も

売っちゃおうぜという、

新しいスキームだったわけ。

東北新社的にも大成功。

失敗したのは映画だけ(笑)」

 

さらに押井監督曰く

「実写映画1本じゃなくてTVシリーズものを

作る方が自分には向いているのでは?」と

改めて気がついたあたりの

2016年日本公開された実写映画

「ガルム・ウォーズ」を手がけた記述では

 

押井:「映画であのスケール感で

ハリウッド並みのことをやるのは、

日本じゃどう考えても無理。

それは「ガルム・ウォーズ」(2016)を

やってわかった。

あの10倍くらい予算がないと無理だね。

仮にお金をかけたとしても、

その金額を回収し得るビジネススキーム自体が

存在しない。さらに回収できたとしても

3年後4年後になるんだから、

そんな金をどこの誰が出すんだというさ」

 

これは

私が兼ねてから思っている

日本の実写映画製作の縮尺率を

企画段階から真剣に考慮しなければ

映画成功しないという考え

そのものに近いのではと感じました

 

押井監督は自らそれにチャレンジして

自身の経験として体得したようですが

そんなことは企画の段階でわかっていた

ような気がします

 

商業映画=ビジネスなので

かけた制作費はすべて回収され

さらに投資してくれた人に

利益をつけて返さなくては

映画として成功したとは呼べない

のだと思います

 

ただし

私などが自分で費用を出して

自分で製作する自主映画だと

映画が公開され

日の目を見ることすら難関で

ましてや

映画に費やした製作費が全て

回収されることなど皆無に近い

ものがあります

 

バカに金のかかる趣味だと

揶揄されることもありますが

自分の製作した映画が

日本だけでなく世界中の人に

観てもらえる可能性にかけるのは

なかなか良いものだと感じています

 

 

 

 

最後に

ロシアの独裁者プーチンおよび

プーチン支持者に厳罰を!

ウクライナに平和を!

イスラエルとガザの紛争が早急に終結しますように!

 

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