ソクラテスの弁明 | StudioC#

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ソクラテスは人間にとって大切な事は、どれだけ生きるかではなく、いかに生きるかであり、私たちはただ生きることではなく、よく生きることこそ最も大切にしなければならないと述べている。


ソクラテスは、人々に勇気とは何か友情とは何か正義とは何か、と尋ね、人々に共通する普遍的な倫理について思索した人々との対話を通じて、全ての人に普遍的な良い生き方を探求した。

 

ソクラテスは自分よりも知恵がある人物を探しに出かけた。

そして、世間で物知りと言われた政治家や作家など様々な人々を訪ね、何が人間にとって一番大切かを問いかけ続けた。

その結果、分かった事は、彼らは自分に知恵があると思いこんでいるけれども、実は人間にとっ一番番大切なことを知らず、知らないのに知っていると思い込んでいると言うことであった。


こうしてソクラテスは自分の無知を自覚し、人間にとって何が大切であるかを謙虚に問い続けるものこそが本当に知恵のある人間であると考えた。


ソクラテスは知恵は外から教え込むことができず、自分にできる事は問答通して相手に自らの考えを吟味・批判させ真理についての知恵を生み出すことを手助けすることだと考えた。

 

ソクラテスはよく生きるとは、正しく生きることであり、他人の生命やものを奪うような不正を決して行わないことだと主張した。


ソクラテスは人間の魂にも魂の優れた働きを生み出すアレテー(徳)があると考えた。そして各人が自らの魂に知恵・勇気・節制・正義・敬虔などのアレテーを備えることが大切であると説いた。


ソクラテスは魂が備えるべき得についての正しい知恵を持てば誰でも正しく良い生き方ができると考えた。知徳合一(ちとくごういつ)

 

知恵とは、自らの生き方と一体になった知恵であり、行為を可能にする知恵、人を行為へと駆り立てるような知恵である。そのような知恵は、人間を徳に従った行為へと導く力を持っている。知行合一(ちこうごういつ)

 

このような徳についての知恵が人間を正しい行為へと導く神となりその意欲を借り立てると言うソクラテスの信念は徳は知なりと呼ばれる。

 

一人一人が良い生き方とは何かについて哲学し、徳についての知恵を持つことこそが倫理にかなった人生の基本になるのである。