答えが欲しい人に。『VIVA! LIVE!よくぞ女に生まれけり』
お金。
時間。
センス。
家族の協力。
いや、きっと、意志に違いない。
わたしは美しい時間を過ごすのだ、という意志。
「あそこに行けば、私の生活が変わる。」と
多くの女性が夢をみたF.O.B.COOP。
そのオーナーである益永みつ枝が
学生時代からモデル、雑貨店オープンという自らの
美を求める生き方と家族との暮らしを描いた一冊。
どうしたら良いかわからない、
そんなできごとが世の中多すぎる。
目標を持って意識高く生きていないとダメだと言われ
だったらどうしたらいいの、と聞いても
それは君の話だから、「自分で考えろ」。
「ボクダッテ、クルシンデルンダ」。
誰も答えをくれないけれど、
私には答えが必要なのだ、今、生きるために。
「答えを探すのではなく、意志が答えを作る」
この本を読むと、そう思える。
今日の一歩は、どこに向かおう。
サルビア書店 秋月
益永みつ枝 新潮社 @1400+税
『天才シェフ 危機一髪』は金曜日の夜に。
007のようなタイトルにたがわず、世界に名だたるレストランでは、
突拍子も無い騒動が起こっている。
それでも「何があっても料理は出す!」のが名レストラン。
その騒動を美味しくまとめた真実の物語=Real Storyが40編。
大きなレセプションで使うメイン素材が・・・・。
言語が通じなくってオーダーが・・・・。
この本を読むと、シェフは災いに巻き込まれるのが
商売のようにすら見えてくる。
それにしても、どのシェフの料理も美味しそうなことこの上ない。
金曜日、22時まで残業してやっと家まで帰り着いたのに、
冷蔵庫を開けてみると、缶ビールが2本。
ワインすら、干からびたチーズすら見つけられない。
そんな夜に、缶ビールをすすりながら読むと、
「明日はランチもディナーも、
フレンチかイタリアンを食べに行っちゃうぜ!」
と猛烈な勢いで予約をしてしまう衝動には抗えないはず。
かくにレストランの舞台裏は、物語に満ち満ちている。
サルビア書店 秋月
キンバリー・ウイザースプーン&アンドリュー・フリードマン、日経BP社、@1900+税
雨の日曜日に『独特老人』、赤ワインとともに。
せっかくのお休みなのに、
外で遊びたいのに、
さっちゃんのウチに行きたいのに。
雨降りの日曜日は大人の心に休養を与える。
用意周到で段取り上手。
そんな効率性が重視される仕事の日々と違って、
無為に時間を過ごしても許されそうな気がするから。
そんな無為な時間におすすめなのは、
午後一時からの赤ワインとパルミジャーノのミニトースト。
一冊は『独特老人』。
お昼間からワインなんて、雨の日だから、いいじゃない------。
名編集者・後藤繁雄が、「先生が欲しかった」と「巡礼」した
大老人たちへのインタビュー集。
山田風太郎さんは、不規則正しく、産み続けたんだ。
でも、きっと産んだなんて思ってないだろう。
鶴見俊輔さん。模索、探求を続ける哲学者。
この対談で、私は鶴見俊輔への巡礼を始めた。
この本の大老人たちの多くはすでに他界している。
私たちは、著書を読むことで、足跡をたどることしかできないのだけれど、
追い続けたくなるひとがこんなにもたくさん居るのだという、その事実だけで
雨の日の日曜日は満ち足りた時間になる。
私はどんな老人になろうか-----。
『独特老人』
後藤繁雄編著、筑摩書房、@2800+税
(重版予定無しのようです、古書店でお探しください)
サルビア書店 秋月
はじめまして。
はじめまして
ひばりヶ丘のサルビア書店、秋月と申します。
本を読みながら過ごす気持ちの良い時間、充実した時間、深い感情に襲われる時間。
そういう時間を知っていただきたくて、ブログをはじめることにしました。
また皆さんがどんな「本を読む時間」を過ごしていらっしゃるかも
教えて欲しいなあ、と思っています。
よろしくお願いします。