ウルトラ警備隊VIPの護衛 | studio7の映像実験室

ウルトラ警備隊VIPの護衛

 私の任務は、ある人物をB地点から目的地までお送りすることだった。
 宇宙規模のVIPなので護衛は必要である。

 そこで、アノ車両が登場。

studio7の映像実験室-シークレットロード
 ▲シークレットロードを走行中

 以前、前職で警視庁のSP(Security Police)の方とちょこっとお話をしたことがあった。
 某国要人が、ウチが主催のコンサートに観客としてやってきたのだ。
 SPの方は、背広の襟に「SP」というバッジを付けていた。「SPがいる!」と示すことで、よからぬことを考えている輩に「下手な手出しは出来ない」と思わせるため、とのことだった。

 今回のポインター出動も、そうした意味合いがあったと思われる。
 もちろん、ポインターには様々な武装が施されている上に、バリアなんかも備えている。
 そういう意味ではVIPにはポインターに乗車していただくのが一番良い。

 が、極秘任務のわりに非常に目立つ車両なので、却って侵略宇宙人から狙われやすいという懸念があった。
 それ以上に、ポインターにはエアコンが無く、夏の日射しによって車内は灼熱地獄と化すらしい。
 なので、カモフラージュと車内の快適性を考慮してVIPには私が運転するコンパクトカーに乗っていただき、単なる民間車両を装うことにした。
 これにいかにもご家族連れなワンボックスも加わって、いかにも“無関係な車両3台が偶然並んで走っている”ように見せかけたのである。

 
 43年前…ピット星人の円盤が着陸しエレキングが出たりウルトラ警備隊がゴムボートで駆けつけたりしたエリアと、ベガ星人がひみつの抜け穴を作ったトンネルを再調査するのが目的である。


studio7の映像実験室-トンネル
▲「ベガ星人トンネル」から出てくるポインター


 しかし、この2件の地球侵略事件の現場にいた関係者は少ない。

 ウルトラ警備隊のキリヤマ隊長とソガ隊員は亡き人となってしまった。
 モロボシ・ダン隊員は、その正体がウルトラセブンであることが判明し、一筋の光となって宇宙に向かって飛んでいってしまった。
 アンヌ隊員は、いずれの事件でも基地に待機していた。
 フルハシ隊員は、ラジオで「なんだよ汚ねぇババアだねえ」とかやっている。
 
 残るは…

 地球防衛軍アマギ参謀。
 当時、ウルトラ警備隊の名プランナーとして活躍していた人物である。そのアマギ参謀こそが今回のキーマンであり「VIP」である。

 前述のような事情で参謀には私が運転するコンパクトカーにお乗りいただき、ピット星人エリアまではポインターを先導する形で走っていた。


studio7の映像実験室-アマギ&ポインター

 私がルームミラーを見ると、後部座席のアマギ参謀と、後続のポインターの両方が目に飛び込んでくる。
 自らが負っている任務の重さを感じて身が引き締まる思いである。…助手席からこの写真(てかビデオ)を撮ってくれていた行動班長からは「めっちゃはしゃいでたじゃないか!」というツッコミが入りそうだが、無視しておく。

 ピット星人エリアの検証が終わり、今度は「ご家族連れに見せかけたワンボックス」を先頭に、ポインター、私のクルマと続く。
 ポインターを追う形になるわけだが、もう、道行くひとやすれ違うクルマがバリバリにポインターに反応しているのがわかる。
 特に親子連れが面白くて、最初に気づくのはお父さん。声は車内にまで届かないが、その動きから子どもたちに「おい、今のポインターだよ! ウルトラセブンの!」と説明している様子が手にとれる。

 いや、面白がっている場合ではない。任務なんである。

 上記、「ベガ星人のトンネル」を出たところの駐車場に3台のクルマを停車。
 我々には見えなかったのだが、アマギ参謀はウルトラ警備隊仕込みの鋭い勘で「何か」を発見したらしい。

studio7の映像実験室-アマギ復活

 ヘルメットとビデオシーバーを装着し、ウルトラガンで(我々には)見えない敵を撃つ!

 敵がピット星人だったのかベガ星人だったのか…我々凡人には知ることが出来ない。

 しかし、参謀自らの手によって、宇宙から迫り来る侵略の魔の手がひとつ消え去ったのである。


 ※この記事はフィクションですが、ちょびっとホントのことも書いてあります。