本格的(?)グリーンバック&合成に挑戦 | studio7の映像実験室

本格的(?)グリーンバック&合成に挑戦

 合成、と言えばグリーンバック撮影である。

 昔はクロマキーはブルーが全盛だった。1964年の『メリー・ポピンズ』ではブルーバック用に“青色粉末M-10-7-1”とプラスティック膠着剤“Q-50-1”を混合してペイントしていたらしい…何のこっちゃよくわからないが。

 勝手な想像だが、必要な素材を背景から抜き出すことが出来れば何色でも良いのではないか。
 実際、合成素材をイエローバックで撮影した特撮作品もあったらしい。
 なお、シルバーバックは成熟した雄のゴリラの特徴である。黙れ。

 とにかく理由はよくわからないが、昨今はグリーンバックなのである。

 映画関連用品の販売サイトを見ると、グリーンバック撮影用の“緑の幕”がン万円という単位で売られている。
 そんな予算は無い。

 以前、試験的にやったグリーンバック撮影では明るい緑色の模造紙を使った。普通に文具屋さんで売っているヤツである。
 しかし、丸めて保管しておくと“丸めクセ”が付いてしまって繰り返しの使用には色々支障がある。

 ベニヤ板などにつや消しグリーンの塗料を塗って作る方法もあるが、ウチにそんな板を保管しておくスペースなど無い。

 で、生地屋さんに行って使えそうな緑の布を探すことにした。
 意外とちょうどよい色って無いもんですな。

 まあ、考えてみたら、あんなに明るいグリーンの服を着るような人も少ないだろう。
 裏地だと良さそうな色のものがあったが、いかんせん薄すぎる。
 また、ほとんどの生地は90cm幅とか広くても110cm幅で売られている。ホントは200cm四方くらいのものが欲しいところだが、残念ながらそんな生地は無かった。

 さすがに、店のスタッフに「グリーンバックで抜きやすそうな布はありませんか?」とは聞けない。
 聞かれた方も困るだろう。

 結局、色々探して110cm幅のものを200cmの長さで購入。ちょっと黄色が強い上に沈んだ色だが、シワになりにくくて撥水加工だというのは使い勝手は良さそうだ。
 さすがに模造紙よりは高いが、これで1300円程度。

 これを壁に貼り付けていざ撮影!

 とても人間の全身は入らないが、腰から上だけだったらギリギリ3人はカバーできた。

studio7の映像実験室-グリーンバック

 こうして撮った映像をAfter EffectsでCG(など)の背景と合成するわけだが。

 現場でも気づいてはいたが、素材となる人物の一部分に思いっきり緑色の部分があった。
 キーをグリーンにするとその緑も抜けてしまう。

 さらに、上記のように買った布がやや黄色が強いもんで、抜き色を布の色に合わせたら黄色まで抜けちゃった。

 や~、難しいですね。

 最終的には、素材のレイヤーをもう一つ作って“人物の緑&黄色の部分だけ”を移動マスクで残すことにした。

 特撮カットとしては、か~な~りぃ~「どーでもいいカット」なのに、8重合成になった。
 データが重くてパソコンの処理にやたらと時間がかかるハメに陥った。


 我々のような素人集団は、プロの現場からダイレクトに学ぶチャンスはまず無い。
 こうやって自分たちの体験によって試行錯誤・紆余曲折を重ねていくしかない。

 それもまた、楽しからずや、なのだが。