絵コンテの“コンテ”って… | studio7の映像実験室

絵コンテの“コンテ”って…

 意味は知っている。continuityの略…連続とか継続とかいう意味である。

 さて、無事に新映像企画がクランクイン。

 約1ヶ月をかけて私は絵コンテを作ってきた(まだ全部のネタは完成してないが)。

studio7の映像実験室-絵コンテ


 しかも、これまでは撮影の時に「自分が確認するためだけ」みたいな感じで絵コンテを描いてきたのだが、今回はスタッフ全員が「どんなカットをどう撮って、それがどうつながるのか」という情報を共有することになった。自分だけでなく他の人にも伝えるとなると、絵そのものに含めるべき情報量が増える。


 比較してみましょう。

studio7の映像実験室-絵コンテ比較

 ほとんど同じ「チビセブン・パンチ」のカットだが、描写が細かくなっている。

 さらに、以前より(尺も長いが)カット割りが細かかったり、“一連の動き”を説明するためワンカットを何枚かの絵に分けて描いたりしてるもんで、枚数が多くなる。

 いや~、大変だったなあ(って、まだ終わってないってば)。 

 で、概ね絵コンテに従って初回の撮影が無事に終了。

 帰宅してパソコンに素材映像を取り込み、これまた概ね絵コンテに従って編集すれば、ちょちょいのちょいで繋が…らない。

 わ~、何でだ?!


 いや、実は毎回この調子なのだ。

 
 私の絵コンテは、漫画なのである。

 “時間軸”という概念が無い…とまでは言わないが(言いたくないが)、実際に動いている時間が想定されていない。
 本来書き込むべき「何秒」とか「何コマ(フレーム)」とかいう情報も全く書いてないし。

 絵コンテに描かれているのは「やりたいこと」であって「continuity」の要素があまりにも足りない。


 それがわかっているので、撮影直後にザッと編集をしておく。
 さすがに編集作業に入ると具体的に繋がっていない理由やテンポの悪さが見えてくる。撮り足しや撮り直しが必要な素材がそこで初めてわかるのだ。

 
 我々が作っているのは、ゆるゆるでショートなおバカ映像である。
 お見せしたいのは美しい映像でもないし、画期的なイメージでもないし、個性的な絵づくりでもないし、独特の視点でもないし、キャラクターの心情でもない。「ネタ」である。
 その「ネタ」をしっかり見てもらうためには、わかりやすくてオーソドックスな連続性を持ったものに仕上げた方が良いのだ、と思う。テンポも重要かな。

 それを、漫画的表現手法で「面白い絵コンテ」を描こうとしちゃうのが敗因の一つであろう。
 まあね。ギャグで、しかもそれを絵で表現しようとすると、どうしても漫画になっちゃうんだよね。
 加えて、高校時代に描いた16ページの漫画(私にしては長い方である)を見た先輩から「…無茶苦茶コマ運びのテンポが悪いね」と指摘された。

 加えて加えて、我々は脚本を作らない。
 仮面劇(笑)だし、シンクロによる録音もやらないこともあるが、単純に立ち上げスタッフの中に脚本が書ける人間がいないのだ。
 私も脚本は書けない。
 黒澤明監督は「監督になりたかったらシナリオを書け」と言っていたそうだが、そういう意味では私は監督失格である。

 
 今回もまた編集で苦労することは目に見えてるなあ…。