1991.2.6発売の「歌えなかったラヴ・ソング」-織田裕二-

 

昨日で発売後35年を迎えた

 

この80〜90年代というのは

作家として一番書いた時代だと思う

 

当時それが何枚売り上げたのか

特に気に留めることもなく

次から次へ 書いては届け 書いては届けた

 

調べれば57万枚と書いてある

 

今の時代からすれば凄い数字だ

 

織田くんにはこの歌を皮切りに

シングルで6曲

アルバム含めて11曲 

 

作り方は ほぼ全曲を詞先で仕上げた

 

 

 詞:真名杏樹 曲:都志見隆

 

真名さんから歌詞が届く

 

90年代に入り

それまでの電話口で訊いて

書き写す作業から

FAXでのやり取りに変わっていた

 

当時 真名さんは

織田くん本人との会話の中から

歌いたいテーマを吸い上げ

それを言葉にした

 

FAXから押し出されて来たタイトル

そして一行目

 

最終日のゼミは長く

 俺たちは汗ばみながら

 胸の中で卒業までの

 日々を数えてた

 

右足を椅子の上に乗せてギターを抱え

その場で歌詞の頭から思うがままに唄ってみた

 

ロール紙だったため

印刷された用紙が一枚ずつはき出される事もなく

その場に居続けてくれたので

 

その体制のまま一度も後戻りせず

ワンコーラスを最後まで唄った

 

出来た!

 

速さを競う仕事ではないが

おそらく今まで書いてきた詞先の発注の中で

これほどまで早く書け

それも唄っていくうちに高揚しながら

「やった!」と感じた曲の一番だと思う

 

詞がいいからね!

 

作詞の真名さんには電話でそう伝えた

 

デスクトップの前で

何日も格闘して出来上がった作品も

鼻歌でスッと唄えた一曲も

その価値に優劣はない

 

が 少なくとも詞先の場合は

あまり深く読み込まずに

流れで唄えてしまうものが好ましい

 

そもそも歌詞のテーマ

そして言葉の使い方には

行きたいサウンドの方向性も

随所にヒントとして含まれているからだ

 

加えて

いい詞にはリズムがある

言葉や気持ちに流れが宿るものは

嘘のように すんなりいく

 

FAXから歌詞を切り取り

ヨッシャ〜!と狭い部屋をくるくる

歩き回りながら武者震い

 

あの瞬間は今でも懐かしく思い出す

 

久しぶりに織田くんの歌を聴いてみた

レコーディング時の事はよく覚えていないが

サビのハモは僕の声だ

 

熱くてギラギラしていて

肩幅ひろくて

かっこよかったな 

 

時代を超え

現在もお元気にご活躍で何よりです

 

感謝