
広島から上京したのが32年前。一昨日はじめて浅草へ行った。
なにしろ行動範囲の狭い人間だ。
仕事的にでも、たとえばスタジオがあったり事務所があったりのエリアではないので足が向かないのも必然的ではあるが、
それにしても32年間で初めてというのは自分としても少々情けない想いであった。
あさみちゆきという歌手のコンサートを浅草公会堂で見る為に訪れた。
偶然にも、後輩の伯父さんが、僕のかつてのメーカーの宣伝担当の人で
当時それはそれはお世話になった。
その方が、7年くらい前から事務所を設立して彼女を世にだそうと頑張っておられた。
先日、彼女のことが30分くらいテレビの特集で放送された時、偶然にも
僕はそれを見ていてちょっと胸を打たれた。
歌謡曲系の唄だが、井の頭公園のストリートライブを定期的にやっていて
いまでは600人以上の人が集まる。
ギター一本の弾き語りで凛として唄っていた。
そのお客さん達の誘導や告知やその他色々を、ファンの方達が率先して
自分の事のように生き生きしてやっている姿もとても印象的。
すぐに後輩に電話をして、もしどこかでコンサートやる時は情報教えてねと
伝えておいたのだが、それが一昨日のコンサートだった。
支持をされてる事って素晴らしい。
ストリートでももちろん最初からそんな大勢の人達が来るはずもなく、
5人10人と増えていったそうだ。
音楽や言葉って新しいとか古いとかではなく、伝わるかどうかの問題なんだろう。
ファンの方の年齢層は高いが、決して住みやすい時代ではない現代に、
彼女の唄を聞きながら、それぞれの青春を振り返ったり、過ぎた時代のなんとも言えぬ郷愁に一瞬でもひたり癒されるのかも知れないと思った。
コンサートはとても素晴らしく、本人に挨拶をして帰りに後輩と鮨屋で一杯。
後輩曰く「回ってない鮨食うの久しぶりです」と大爆笑。
歌というのはやはり、それぞれの心にある物を
引き出したり、そっとしまい込めたりできる本当に素敵なものだなあと
今更ながらに感じた。 あっぱれ!