出張撮影専門 スタジオたいとう です。
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さて、昨日の補足です。
「ベス単」とはイーストマンコダックのカメラである Vest Pocket Kodak(ベストポケットコダック)の、いくつか種類のある中でいちばん安価な単玉付きタイプの我が国における略称です。
愛用者が多かったそうで、鈴木八郎氏は朝日ソノラマの現代カメラ新書No.6クラシック・カメラ入門(昭和51年1月30日初版発行)P14で、その人気について“日本で特別にこのカメラに愛着を抱くようになったのは、大正末期このベス単のフードを外したり、穴を削ったりして、それから生じるソフト・フォーカス(軟焦点)効果を発見し、これを作品に利用した作家が多数出たからだ”と解説されています。
※“”内は引用
そして、シャープに写らないよう、ベス単のレンズの前に固定されている絞りの機能も兼ねたフード部分を取り外し、あるいは穴を広げ、いわばレンズの性能を落として撮影する手法が「ベス単フード外し」と呼ばれています。
もしかするとこれは最新の写りが良すぎるレンズに満足できず、わざわざオールドレンズを買い求めて、とにかく絞らずに撮影している現代のカメラマンと似た行為なのかもしれません。
キヨハラソフトVK70Rは絞り開放ではベス単のフードを外した状態、F11では未加工の状態、その間の絞り値では穴を削って広げた状態となり、手軽に大正末期の流行を体験できるようになっています。
それから、アルス最新写真大講座・現代写真術(昭和10年7月19日発行)P47にもベス単について記載されていました。
こちらは著作権に関して問題ないはずですので該当する部分の画像を掲載いたします。