今回の記事は前回のトライアスロン パフォーマンスアップ考察 トレーニングや練習の考え方に続く記事となっています。

 

前回はトレーニングと練習の違いについて考察しましたが、今回はトレーニングと練習の具体的な内容について考察していきます。

記事には前提条件がありますので、前回の記事をご覧いただくと辻褄が合うと思います。

 

 

 

また、週3回、比較的短い時間でのトレーニングや練習を念頭に考えていますので取り組み課題や内容について

ある程度の優先順位を付けています。

基本的に競技に必要ないことはやりませんが(例えばウエイトトレーニング)、柔軟性や筋力強化につながることは適度に取り入れると言う考え方です。子供のサッカーの練習に付き合ったりなんかはいつもと違った動きができます。

 

私がトライアスロンを始めた頃は、それまでの運動不足もあって面白いほどにタイムが伸びていきます。

スイム 100M 1:50〜2:00(プール短水路)

バイク 40km 85分

ラン 10km 70分

くらいでした、1年半経った今では

スイム 100M 1:28〜1:35

バイク 40km 75分

ラン 10km 57分

くらいまで伸びましたが、どの種目も頭打ちの状態になっています。伸び悩んだ時は新たな発見がある時です、つまり自分が何かを変えなければならないサインが伸び悩みであると考えています。

 

トレーニング

①身体の柔軟性向上(肩甲骨、股関節周り)

②筋力アップ(スピードアップ)

③持久力アップ(身体持久力、心肺能力、精神力)

 

タイムの伸び悩みから、何かを変えなければならないと思い今の自分が取り組んでいないことについて考えたところ、3つ見つかりました。1つ目は筋トレ、2つ目は柔軟性トレ、3つ目は多種目トレ

 

①身体の柔軟性向上は動的と静的の使い分け(肩甲骨、股関節周り)

私は筋トレが好きではありません、なぜか判りませんがやりたくないと思ってしまいます。50歳になりトライアスロンを始めて思うことは前に進む運動については能力が高まったと思いますが、横の動きや俊敏さはかなり落ちてしまっている、もしかしたらいつも同じ動きしかしていない事で頭打ちになっているのではないかと考えました。

そこでトレーニングや練習で更なる向上を目指すなら身体の可動域を増やし、トライアスロン特有の直線的な動き以外の動きができるようになることで伸び悩みから脱却できるのではなないかと仮説を立てました。

色々と調べていくうちに、身体はとても複雑で簡単な動作でも遠く離れた身体の部位が関係している事が分かってきました。ここでは専門家からみると中途半端な切り出しの受け売りになってしまうので書きませんが上記のことにはエビデンスがあります。

そこで身体の柔軟性の中でもトライアスロンでは肩甲骨周りと股関節周りが重要との事ですので、その2つの柔軟性を上げていく事にしました。

参考にしているのはYouTubeの動画です。専門家の方々が惜しみなく公開してくださっているので本当にお世話になっていますし、感謝しています。

身体の柔軟性向上の考え方ですが、トレーニングのための準備、練習のための準備、身体作りとの位置付けです、各部の可動域が拡がり固まってしまった筋肉群をほぐすことで、動きが大幅に変わり使える筋肉群にしつつトレーニングと練習の効果を引き上げると言う事です。

 

ストレッチ時の注意事項(超重要)

ストレッチの注意事項ですが、ストレッチ効果を早く得たいからと思って痛いのを我慢してグイグイ伸ばすのは絶対NGです。

私は股関節のストレッチの際、股を開いてグイグイやったら超内転筋の付け根を痛めてしまいました、ハードなトレーニングと合わせてグロインペイン症候群の可能性が疑われています。整形外科の先生曰くなかなか治りにくいですよと言われてしまい、トレーニングやっ練習に躊躇しなくてはならなくなっています。

せっかくのトレーニングや練習で怪我してしまったら勿体無いですので、これからストレッチを頑張る方は注意が必要です。

 

トレーニングや練習前には動的ストレッチ、トレーニングや練習後、リカバリーに日には静的ストレチをやるようにしています。ストレッチは本当に効いているのか?特にトレーニング前のやり過ぎには注意が必要です、詳しいことはYouTubeで学習されてから取り入れることは効果を享受する上でも、怪我防止にもつながりますので重要です。

・肩甲骨周り

・股関節周り

・体幹周り

の3箇所を重点的に他の部位もストレッチするようにしています。

ストレッチや関節の柔軟性は直ぐに効果が感じられる事もあれば、数ヶ月後に感じられる事もありますがかなり重要な準備だと実感しています。

ストレッチをしっかりやって股関節周りが柔軟になり2週間もするとランニングの脚の着き方が変わり、使う筋肉群も変わってきまので直ぐに効果が感じられると思います。

具体的には

①脚の着地が安定し着地面が増える感覚=着地の衝撃を受け止め蹴り出しの力が大きくなる

この事によって使う筋肉群が変わってきます。

 

特にランで伸び悩んでいる方は壁を突破できる可能性が高いと思う

因みに私が1ヶ月身体の柔軟性と股関節の可動域を拡げるストレッチをやった結果、5km 28分が25分55秒になりました。

走りの感覚としてはストライドが伸び、歩数が減った為か心拍数も下がりました、着地が安定し足裏でしっかり着地の衝撃を受け止め反発を推進力に変えられたのかなと分析しています。また肩甲骨の可動域も広がり腕振りがスムーズに足と連動させることができるようになりました。脚が遅い事が悩みで10km 55分が壁でしたが、なんとなく壁を突破できたようで今後の走りの進化が楽しみです。正直なところ肩甲骨と股関節の可動域や柔軟性を軽く考えていました、ここまで変化を実感できるとは‥

 

②筋力アップは坂道(スピードアップ)

筋力アップについて私は筋トレしないので筋トレの重要性や効果については語れませんが、運動しながら筋力アップをしていこうと言うスタンツです。

筋力アップにはバイクでもランでも坂が一番かなと思っています。トライアスロンは競技時間が長く3種目ありますので、特にバイクの途中から終盤のランにかけて筋力はとても重要になってきます。

トライアスリートはマラソンランナーと比較して20%体重が重くても良いと言うのはスイムとバイクでは慣性の法則によって体重が重い方が有利になることと、終盤で筋力を使って走り切るからです。

アイアンマンの世界チャンピオンのヤン・フロデノ選手のように長身であればまた違ってくると思いますが、180センチ以下、私のように163センチであればゴリゴリの筋肉質でも問題ないと思います。

私はゴリゴリの筋肉質体系にはなりたくないのと、趣味の領域で取り組んでいますので目標タイムの達成を目指していく中で自然と成った体型で良いと考えています。

坂道は平坦と比較して重力が掛かり短時間で効率良くトレーニングや連取ができる場所と言えます。

坂道を利用していろいろなパターンでトレーニングできます。

 

私が坂道トレーニングすることで得た効果(専門家の方が見るともっといろいろな効果があると思います)

 

坂道トレーニング、バイクの場合

・坂道による大きな負荷を継続してかけ続けられペダリングに必要な筋肉群を鍛えられる

・ゆっくり目のペダリングによって正確かつ綺麗で効率の良いペダリングが身につく

・シッティングやダンシングで上半身の体幹も鍛えられる

・心肺機能が高まる、特に闘値付近から無酸素まで

私の場合は30分程度で登坂できる平均斜度8%の峠をトレーニングとして利用していますが、2本もやればかなりのトレーニング効果が得られます。バイクのギアは甘えずにしっかりと負荷を掛け筋力強化できるように一段重いギアを選択します。

 

坂道トレーニング、ランの場合

・一歩一歩で重力に逆らい自身の体重を引き上げるため脚の筋力が鍛えられる

・傾斜につまづいて転ばないように脚を高く上げかつ、脚を前に出す筋力が鍛えられる

・傾斜により強制的に前傾姿勢となり体幹部分が鍛えられる

・心肺機能が高まる、特に闘値付近から無酸素まで

私の場合は頂上まで200Mくらいの歩道幅の広い鉄道陸橋を利用してトレーニングしていますが、5往復で10本、60分以内のトレーニングになります。短距離選手であれば20Mくらいのダッシュで効果があるようですが、私の場合は200Mガッツリ走り切ります。降りもフォームを意識してゆっくり降りて心拍を整えます。

 

坂道トレーニングが主にスピードアップのための筋力群強化を目的としています、バイクもランもフォームを大切にしていますが、本番を想定したフォームは平坦と坂道では全く違いますのでフォーム練習はフォーム練習として別にやるようにしています。

坂道トレーニングは時間の少ない方やトレーニング頻度の少ない方にとって最適なトレーニング環境だと思います。

 

スイムの筋力アップはレースペースより早く泳ぐ

・一回一回プルの軌道を大切に必肩から肩甲骨周りの筋力群を使う

・左右の呼吸を取り入れ左右差を小さし、首回りのバランスが崩れることでバイクやランに影響しないように

・2ビートキックをしっかり使うことで酸素を多く消費するため心肺機能が高まる

スイムの筋力群はトレーニングしない期間が長いと直ぐに落ちてしまします、2週間もプールに行かないとあっという間にタイムが落ち、トレーニングする気も失せる程低下してしまいますが、取り戻すのも早いのが実感です。オフシーズンに入った頃は忙しければスイムを中断してバイクとランに集中するのもありですが、大会の3ヶ月前からは最低週1回、できれば週2回のトレーニングが必要ではないかと考えています。

私はスイムが得意な方ですし好きなので、バイクとランのリカバリーとしてもスイムを活用しています。スポーツジムに行っていますが、スイムとサウナとストレッチマット以外はほとんど利用したことがありません。

スイムのトレーニングで大切なことは1,500Mを綺麗な(その時環境に合った)フォームを維持する筋力群を鍛えることです、できるだけレースペースより速いスピードで100M〜200Mを10本〜20本やると良いと思います、クイックターンは必要ないのでしませんし、端の際に壁を強く蹴る事もしません。私の場合は100Mを1:30〜1:35、2分サークルで回りながら、プルのみ、キックのみ、6ハイポ、左右交互に息継ぎをやるようにしています。

 

③持久力アップはLSDとペース走(身体持久力、心肺能力、精神力)

持久力アップについては、筋持久力、心肺持久力、精神力、耐暑力などがあります。持久力アップのトレーニングはどの種目も自然と精神力が鍛えられます。前回も書きましたが月間走行距離などは設定せず、持久力トレーニングのタイムを参考にしながら筋力アップトレーニングを考えるサイクルになっています。

 

・スイムでの持久力アップは500M〜800Mをレースペースより速く泳ぎ2本〜3本やります(月1回)

 スイムは技術的なスキルが大きくタイムに影響する種目だと考えていますので、常にフォームを気にしながら泳ぎます。

 私の場合ですと100M 1:35~1:40で回る感じです

 

・バイクでの持久力アップは平坦で40kmを5kmのインターバルにしてレースペースより速く、レースペースの80%で合計8本を

 月1回くらい。私の場合ですと35km/h以上と30km/h以上を交互にやりながらペースを少しづつペースを上げていきます。

 ただし、風の影響をモロに受けますので風があるときは速度は目安程度に考えています。

 バイクの目安となる数値はFTPという事になりますが現在の私のFTPは200前後ですので220くらいまでは上げたいと思います。

 

・ランでの持久力アップは2時間のLSD(7:30/km)と10km(5:30/km)のペース走を月1回くらいを目安に、

 10kmのペース走で5:00/kmを切ることが当面の目標となります。

 走る頻度が少なく、いわゆるジョグは殆どやりませんが、リカバリーだったり、繋ぎとしてしばらく走れなかっ時などに調整目的で刺激を入れたい時などにしています。トレーニング頻度が少ないのでジョグをやる時が無い感じです。

・心肺機能のトレーニングは3日以上間を空けると、せっかく伸ばしたトレーニング効果が下がってしまうらしく、3日に一回は心拍数を180近くまで上げ、トレーニング効果が下がらないようにする必須があるとのことですので、私は次回がない時はHIITもどきをやって維持する様にしようと思います。

または、3種目のどれかを3日以内にやるようにします、例えば月曜日スイム、水曜日ラン、土日どちらかでバイクといった感じです。火曜日にランをやったなら木曜日か金曜日にHIITをやります。

心肺機能トレーニングはやっかいな問題ですねっ。

 

ブリックトレーニングも大切

トライアスロンのトレーニングでは、種目別に筋肉群を素早く切り替える事と自分のペースを知り、最後までパフォーマンスを出し切るペースを図る上でブリックトレーニングはとても重要です。

持久力アップのスイムとバイクトレーニングの後にはできる限りランを入れるようにしています。ランの時間は10分程度から3kmくらいまででも良いので2種目続けてやることを重要視します。

3ヶ月に1回くらいはバイクの後に10kmのランをやるのも良いと思いますが、バイク後のレースペースを知る上で、できる限りレースペース近くでやった方が良いと考えています。

 

今回の記事はここまでです。トレーニングについて書きましたが、かなり限定的な内容にしています。上記の内容以外にもいろいろやりますが、今のところ時間がない時にHIITをやったりはしていません。

練習についても書こうと考えたりもしましたが、練習方法はは正解が判らないので、やはり書けませんでした。

 

練習についての考え方

練習方法については書けませんが、練習の考え方は大切なので整理しておきたいと思います。練習の目的は、自分がしたい動きを正確にするために、身体のことを知り、身体の動かし方を覚え、本番で再現できるようにすることです。

練習についてはYoutubeなどで学習して効果のあったものをまとめたいと考えています。

 

①3種目の自分に合ったフォームを見つける

②トランジション(4種目目)

③ペース配分と補給タイミング

④トライアスロンのランは長距離と短距離の両方の要素を高める

 

3種目のフォームについては理想とされるフォームと自分の身体能力や身体の特徴、癖などをできるだけ理解した上で自分が一番パフォーマンスを発揮できる動きを身につけることだと考えています。私のような初心者から中級者の場合はトレーニングによってどんどん身体能力が向上していきますのでフォームもどんどん変わっていくとの認識です。

Youtubeなどを参考にしていますが、物理法則や身体の仕組み、考え方や動かし方を参考にするという視点で学習することで自分に最適な動きにたどり着けるのではないかと考えています。

つまり綺麗なフォームを再現できたから速くなるとは限らないということですし、遅く走ってばかりだと遅く走る能力が長けてしまうという事も一理あると思います。練習は本番で再現するためにやる事との考えを持っていれば、その時自分に必要な練習方法が見えてくる筈です。

 

私はトライアスロンはトレーニングや練習の考え方ややり方を考察しながら楽しんで取り組んでいます。

3種目あることで、終わることなくいつまでも向上し続けれることがトライアスロンの魅力の一つだと思っています。