もうひとつの、海のない札幌の水族館はAOAO札幌である。
まだ開業して2年くらいである。
札幌の街のど真ん中のビルの中にある。
営業時間の設定が他の水族館と違っている。
大概は夕方で終わりだが、AOAOは夜10時までやってる。
仕事が終わって、訪れることも可能である。
AOAOでは海水を海から運ばずにつくっている。
ペンギン用の海水と魚用の海水は違うという。
すごいマニアックさとコンセプトを感じる水族館である。
10年程前、池袋サンシャイン水族館で、海水を運ぶのがすごく大変だという話を聞いた。
サンシャイン水族館は、ネットで調べた限りでは、今も海水を運んでいるようである。
まるで美術館のような世界が広がる。
生き物の分類の仕方がおもしろい。
「しましま」「もさもさ」「ぺったんこ」などで、展示されていた。
ニモはしましま。
ヘコアユはぺったんこ。
クモヒトデの仲間はもさもさ。
キタイワトビペンギンとフェアリーペンギンがかわいい。
フェアリーペンギンは、温暖な地域に生息する、世界で一番小さなペンギンである。
キタイワトビペンギンは、頭の黄色い飾り羽根が特徴である。
岩の上をぴょんぴょん飛んで移動する。
プールでも、ぴょんぴょん飛んで移動していた。
キタイワトビペンギンは北海道の地名が名前についている。
まだ、子どもペンギンは頭に黄色い飾り羽根が生えていないので、簡単に区別がつく。
エサの時間が近づくと、スタッフが出てくる扉の方を向いて、待っている。
エサのバケツを持ったスタッフが登場すると、一斉に集まってくる。
スタッフのお兄さん、とても手際よく、次々にエサをあげていた。
もう一人のスタッフと連携して、ペンギンの名前を確認して、どのペンギンが何匹、魚を食べたかを記録していた。
キタイワトビペンギンの、この6月に生まれたシベチャとシャリのうち、シベチャがかわいい。
エサの時間が近づいてくるとソワソワして、せわしなく、動き回っていた。
シベチャは、ずっとエサがもらえるのを待っていた。
やっともらえた!
元気いっぱいのシベチャ。
また会いに行きたいな。
かなり長時間見ていたら、初めて、ペンギンの個体がわかってうれしい。
ペンギンたち、結構、それぞれ個性的である。
ペンギンには1年に一度羽根が生え変わる換羽期があるが、換羽期のペンギンは、別室にて飼育されている。
自然の中では、換羽期のペンギンは海に入って魚を獲ることもできないので、事前にたくさん食べて体力を蓄えるという。
軽食喫茶のベーカリー&バーがあり、館内飲食自由なので、お気に入りの水槽を眺めながら、一休みもできる。
シャチやクジラは映像で見せていた。
関連する本があちこちにたくさん置いてあった。
図書館みたい。
ゆっくり本を取ってみるのもおもしろいかもしれない。
水族館と美術館と図書館と喫茶店が一つになった、おもしろい空間が広がっていた。


























