オバマ米大統領は20日、ワシントンで開かれたCNBCテレビ主催のタウンホール型ミーティングで、大統領経済チームの複数の幹部メンバーが近く辞職する可能性に言及した。また富裕なヘッジファンドやプライベートエクィティ投資会社に対する増税を進めていく考えを表明した。

 同大統領はさらにホワイトハウスが新規雇用者の当初コスト軽減によって雇用を促進するため、給与税の一時猶予を依然として検討していると述べた。



 CNBCのコメンテーターは、しばしば大統領に対して批判的だったが、聴衆は総じて友好的だった。一部の質問者は、2008年の大統領選挙ではオバマ氏を支持したが、景気によって打撃を受けたと訴えた。また聴衆の一人で、ヘッジファンド、スカイブリッジ・キャピタルのマネジングパートナー、アンソニー・スカラムッチ氏は「ヘッジファンド業界がオバマ政権にムチで叩かれていると感じているのは確かだ」と述べた。

 しかし、オバマ大統領は自らの立場を譲らず、米国人の大多数が大統領はウォール街に対して弱腰すぎると考えているようだと述べた。同大統領の主張の眼目は、ホワイトハウスは一部のヘッジファンドの手数料に対して、所得ではなくキャピタルゲイン(資本利得)として課税する慣行を廃止できずにいるという点だ。いわゆる「キャリード・インタレスト(ヘッジファンド・マネジャーが受け取る成功報酬)」は15%課税で、所得に対する最高税率である36%課税になっていない。

 同大統領は「あなたが年間10億ドル(約850億円)手取り収入がある場合、あなたの秘書と似たような税率で納税すべきだというのがわたしの考え方であって、それは過激主義者的でもなければ反企業主義的でもない」と応じた。

 キャリード・インタレスト課税の廃止の試みは上院で頓挫したが、上院財政委員会のボーカス委員長は先週、研究・開発(R&D)税額控除のような事業減税延長のコストを相殺するため、この税制改革を再び提案した。

 オバマ大統領は経済チームの今後に関する質問に対し、大統領はガイトナー財務長官や国家経済会議(NEC)のサマーズ委員長の業績を称賛した。だが、「わたしは人事について何も決定していない。ガイトナー、サマーズ両氏は素晴らしい仕事をしたし、経済チーム全体も同様だ。彼らがしているのはタフな仕事だ。彼らは2年間仕事している」と述べた。

 ただしホワイトハウスの側近は、大統領の発言直後、ガイトナー、サマーズ両氏が近く辞任する予定はないと述べた。



会場となった報道博物館のスクリーンに映し出されたオバマ大統領の映像(20日、ワシントン)

 
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沖縄県・尖閣諸島付近での日本の海上保安庁巡視船と中国漁船の接触と、その後の海上保安官による漁船への乗船と船長の逮捕に対する中国政府の対応は尋常ではない。7日の事件発生以降、中国政府は日本の丹羽宇一郎駐中国大使を5回呼び出している。さらに、東シナ海での資源合意の履行に関する2カ国協議を中止し、予定されていた李建国常務委員会副委員長の訪日を延期した。しかし、同様に驚くべきことは、日本が引き下がる兆しを見せていない事実だ。

 中国の執拗な反応は恐らく、日本とのあらゆる危機に付きまとう国内の憤怒を和らげることが目的だろう。そうであるなら、人々はいずれ冷静さを取り戻すだろう。しかし、尖閣(中国名:釣魚)諸島の領有をめぐり1990年、96年、2004年に発生したこれまでの危機と異なり、今回の危機は日中関係が危機的状況に陥る可能性があるなかで発生した。両国とも領有権の主張が重なる海における法の執行をこれほど積極的に行ったことはなかった。

 中国政府は南シナ海で他国の漁船をだ捕する一方、米韓軍事演習に関連した米空母ジョージ・ワシントンの黄海への派遣に抗議している。09年に発生した米海軍の海洋調査船「インペカブル」が中国艦船に取り囲まれた事件の後、中国は領有権主張の拡大に歩調を合わせて、航行権の制限的解釈を推し進めている。

 中国のこうした姿勢により、日本の変化が目立つことはなかった。日本は今や、領海の主張において、より活発に動く姿勢を示し始めている。日本の構造におけるあらゆる変化と同様、このシフトは緩やかだが着実に進んでいる。プロセスの始まりは99年にさかのぼる。日本を取り囲む海で中国のプレゼンスが飛躍的に拡大した年だ。太平洋へと抜ける日本の海峡を当初は中国政府の調査船、しかしすぐに中国海軍の艦隊や情報収集船が通過するようになった。

 中国の活動はこれまでのところ、2地域に集中している。尖閣諸島と沖ノ鳥島の周辺だ。03年と04年、中国の潜水艦が日本の領海で目撃された。攻撃型原子力潜水艦が国際法に違反し、船体を沈めたまま日本の領海を通過したこともある。近年は中国の法執行当局の船舶が、尖閣諸島近海を巡視している。

 日本の当局の反応は、中国を孤立化させない配慮から抑制されている。日本は中国船による領海への侵入にしばしば抗議してきたが、海上で中国船に挑むことは稀だった。

 日本の国内法の欠陥と国際法の曖昧な定義付けが日本の反応を弱めていた。中国の法律は排他的経済水域(EEZ)において船舶が許可なく海洋調査を行うことを禁じているが、日本にはそのような法律はない。このため、日本政府は領海で法を執行するための手段をほとんど持ち合わせていなかった。01年、当時の田中外相は国会で、日本のEEZにおいて中国が資源調査を行うことに何ら違法性はないと発言し、日本の国防関係者を苛立たせた。

 決め手となったのは、2005年に中国が東シナ海で行った資源調査だった。これを受けて日本は07年、領海における積極的な活動を支えるための法的手段を整えた。この年、成立した海洋基本法は、日本の資源を保護するための当局による実力行使を容認するものだ。さらに今年4月には政府が新設した総合海洋政策本部が「海底資源エネルギー確保戦略」をまとめている。

 こうした動きは、領海での法の執行に向け、海上保安庁をかつてないほど積極的に行動させる日本政府の意向を浮き彫りにする。日本は尖閣諸島を取り囲む領海で法を執行するため、より率直になった。 

 現在の状況は、従来とは異なるより危険な局面を示唆している。過去の危機はナショナリスト団体が起こしたものだった。今回の衝突は、日中両国が領有を主張する海域での管轄権の執行により引き起こされた。

 海事管轄権の問題は無視できず、容易に共通認識ができるものでもない。しかしながら、共通認識に向けて努力することが、東アジアの海の秩序を維持するために日中両国がとれる唯一の方策かもしれない。

(マニコム氏はカナダのバルジリ・スクール・オブ・インターナショナル・アフェアーズの博士研究員





中国漁船に接近する海上保安庁の巡視船(7日)
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■映画の一本一本が人生の幸福な瞬間

 --「昨日・今日・明日」(1963年)や「ああ結婚」(64年)などコメディーの傑作に多数出演する一方、「ふたりの女」(60年)や「ひまわり」(70年)といった悲劇でも評価が高いですね。演じる上で違いはありますか

 ソフィア 女優というものは、ドラマチックな映画もコメディーも、両方演じることができなければならないと思います。違いはあってはいけない、絶対あるべきではないのです。もちろん「演じる」という行為は、ストーリーや監督、共演する俳優など、とても多くの要素に左右されます。でも女優であるからには、両方の演技が、しかもよい演技ができなければいけません。

 --女優人生を振り返って、一番うれしかった出来事は何ですか

 ソフィア それはもちろん、オスカー(アカデミー主演女優賞)を受賞したことです。それとオスカーの名誉賞を受賞したこと、それから「ああ結婚」でオスカーにノミネートされたことも。本当に、それはそれは素晴らしいできごとでした。われわれイタリア人俳優にとって、米国で認められるということは、大きな成功を意味するのです。

 --国際的に活躍するには、言葉や映画製作の手法の違いなどハードルも大きかったと思います。「国際女優」への思いが強かったのですか

 ソフィア いいえ。むしろ熱心だったのは夫(映画プロデューサーのカルロ・ポンティ氏)でした。あるとき、米国に行った彼から「何が何でも英語を習うこと」と電報が届いたのです。その日から私は文法をはじめ、外国語をマスターするためのあらゆる手段を用いて、英語を学び始めました。そして成功したのです。

 --そのほかにご主人からはどんな助言がありましたか

 ソフィア 人生には適切な瞬間に適切な人と出会う幸運が必要だと思います。そして私は夫とまさに適切な瞬間に出会えました。彼は当時(別の女性と)結婚していたので困難な道のりでしたが、私たちに芽生えた友情は愛へと変わり、そして私たちは家庭を築き、子供が生まれました。

 カルロは本当にかけがえのない人でした。夫と知り合ったのは私が15歳のときで、彼は私に女性になること、母になること、女優になること、すべてを教えてくれました。私は母と妹の3人暮らしでしたから、自分たちを守り、心から愛してくれる人を必要としていました。まさに彼が私の生涯の男性というべき人だったのです。

 --ヴィットリオ・デ・シーカ監督やマルチェロ・マストロヤンニさんのほか、印象深い人物は誰ですか

 ソフィア ほぼ全員、というべきです。もし私が過去に何かを演じ、また今演じるとしたら、それは私がその作品を気に入ったからです。出演俳優が好きだとか、ストーリーが好きだからこそ出演するわけで、私にとって映画の一本一本はどれも、私の人生の幸福な瞬間なのです。イタリア人で共演したのはマストロヤンニだけといってもいいですが、ハリウッドではケーリー・グラント、ウィリアム・ホールデン、ジョン・ウェイン…長い長いリストになります。