「もっと努力しないと無理だぞ」と。
何年かしてまた別の大人に同じ質問をされたから同じように答えたら、言われた。
「そんなに甘いもんじゃないぞ」と。
同じようなことが他にもあって、またまた言われた。
「努力もしないで何言ってんだ」と。
いつしか少年は、大人に「夢」を語るのをやめた。
夢を語るのをやめてからは、また同じことを大人たちから言われるようになった。
「夢を持たなきゃ駄目だぞ」って。

「夢」を聞かれたから答えただけなのに……
答えても否定されるから言わなくなっただけなのに……
鉛筆書きした文字を消ゴムで消すように、少年の夢をゴシゴシしてしまう大人にはならないように気をつけたい。
ゴシゴシされた悲しさを忘れずに。