数々の数学上の難問に出てくる2乗についての啓蒙書。
見慣れない数式(例えばゼータ関数ζ)が出てきて難解である。
じっくり読み進まないと理解できない。
フェルマーの最終定理
三百年間解けなかったが20年ほどまえにアンドリュー ワイルズによって解決した。
2014年9月29日のブログにも書いたが
X*n+Y*n=Z*n
(X*nは、Xのn乗)
となる自然数(XYZ)は存在しない。
という証明だ。
逆に言うと複素数なら存在するのだ。
複素数と言えばアインシュタインの相対性理論の中で時間軸がtiと虚数で表現されている。
ポアンカレ予想
10年ほど前にグレゴリー ペレルマンによって解決された。
ペレルマンは数学のノーベル賞と言われるフィールズ賞や百万ドルの賞金の付いたクレイ数学研究所のミレニアム賞を辞退した事で有名だ。
決して金持ちというわけではなくロシアの地方都市に年金暮らしの母親と引きこもり生活をしている。
他の多くの天才数学者の様に難問に取り憑かれ心を病んだようだ。
ポアンカレ予想とは、3次元多様体の幾何学的問題であるが、彼は熱量・エントロピーなどの物理学的手法を用い証明した。
証明の方法が宇宙との関係を連想させる。
NHKスペシャル「百年の難問はなぜ解けたのか」ではポアンカレ予想を宇宙と位相幾何学(トポロジー)を対比させ説明していた。
リーマン予想
これも2013年7月23日のブログに書いた。
ゼータ関数についての補足。
ゼータ関数とは複素数を含んだ級数
Σ1/n^s
sは複素数
n=1から無限までの級数。(iPadのキーボードでは書けないので解りずらい)
ここにも複素数が出てくる。
本書ではシュレディンガーの猫で有名なシュレディンガー方程式が出てくる。
シュレディンガー方程式とは原子や素粒子などのミクロの運動に関する方程式であり確率と複素数が出てくる。
物質は確率的にしか存在しないという量子論、不確定性原理の本質を表している。
虚数という感覚的に理解できない数式が宇宙や物質そして時間と深く関係があるのだ。
本書のような啓蒙書(専門書ではなく)とはいえ数式の羅列の解説書は、難解ではあるが理解した時の歓びは大きい。
整数論や複素数が現実の世界と深く結びついているのは不思議と言えば不思議なことだ。
神秘的ですら有る。
