チョン・ミョンフン&東フィルでメシアンの大曲を。
ピアノは務川慧悟さん。オンド・マルトノは原田節さん。
私の席からは原田さんは暗譜のように見えましたが、もし暗譜なら人間業じゃないですね。
務川さんのラヴェルの2枚組は自宅で聴くピアノ曲ではここ最近一番たくさん聴いてるディスクです。実演をとても楽しみにしてました。
この曲のピアノは超硬質な音が要求されるところ、今日は打楽器としてのピアノの魅力をしっかり聴かせてくれました。
パーッカッシヴなパートが多く、音数もこれでもかというくらい多い曲ですが、務川さんは自分でバッシバッシと譜めくりしながら見事に決めてくれました。
転じて「愛の眠りの庭」では、しっとりとナイチンゲールとクロウタドリを鳴かしてくれました。
秋に静岡で聴くエマールのメシアンを少し先取りした気分です。
チョン・ミョンフンは百科事典のようなスコアを相変わらずの切れ味でさばいていきました。務川さんと原田さんに対する信頼も絶大で、ほとんどアイコンタクトなしでしっかり合わせてました。
この曲を家で聴くか、あるいは車の中で聴くか・・・というと、サイズ感が桁外れなの曲なので、そうそうは聴かないかなと思います。
やはり、この曲は実演で聴かなければそのよさは分からないと思います。
チョンさん自身もパンフ中で「決して易しい作品ではありませんが、音そのものは十分に楽しんでもらえると思います」とおっしゃってましたが、十分に楽しめました。
東フィルはオーチャード、サントリー(今日は完売)、オペラシティでこの大曲を3回も演奏するわけですが、タフですね。さすがプロ。
務川さんも弾き終えたらヘロヘロになるかと思いきや、ノリノリで楽しんでるふうでした。きっと疲れてないですね。爽快感に包まれているのではと勝手に拝察しております。
今日、務川さんの8月22日のサントリーのリサイタルを知ったので、これから購入します。
プログラムもいいですね。
特にフォーレを入れたところが洒落てるなあと思います。
追記です。
今、務川さんのリサイタルを購入したのですが、ステージ向かって左、つまりLA、LB、LC、LDは全て完売。
私はピアノは2階席が好きですが(バレンボイムの平均律2夜を初日をLD、2つ目を1階平土間で聴きましたが2階LDの方が音、全然よかったです)、ほとんど残ありませんでした。
購入できてよかった・・・