中学生になってピアノとギターを始めました。

もっと小さなときにオルガン教室に通わされましたが、全然面白くなくてすぐに止めた記憶があります。

ピアノは自分で習いたいと思って始めました。

 

ギターは単純にカッコイイなと思って始めました。

モーリスのフォークギターを買ってもらって毎日学校に持っていきました。

今なら悪目立ちするんじゃないかといった余計なことを考えると思いますが、当時はそういう余計なことを考えることもなく昼休みに練習してました。

大学を出たばかりの家庭科の先生に顧問になってもらってフォークソングクラブという学校公認のクラブを設立して毎週木曜の放課後にライブをやっていました。

井上陽水とか吉田拓郎のコピーです。

放送部がライブを録音してお昼の校内放送でライブを流したりしてました。

 

レッド・ツェペリンに衝撃を受けてアリアプロⅡというメーカーのレスポールを買ってエレクトリックも始めました。かなり入れ込んで練習して、高校生になったら、今や世界中のギタリストに愛用されているESPが創業したその年に、ESPにハンドメイドのストラトを作ってもらいました。10年ほど前にESPにリペアに出したらスタッフも驚いてました。

プリズム、スペースサーカス、アル・ディメオラに夢中になり学祭で弾きました。

このギターは仕事場にVOXのアンプと一緒に置いてます。

 

そういうわけで、私とギターの縁は50年にわたります。

高校生のときに、某楽器メーカーの大会の地区予選でベストギタリスト賞をいただいたので、人並みよりはちょっと弾けるかもしれません。

最近でも神バンドの藤岡幹大さんの教則本を購入して練習しているくらいです。

神バンドのギタリストは歴代全員超絶上手いなぁと思いますが、私は藤岡さんが一番上手いし、なによりセンスが抜群だと思います。

 

ちなみに地区予選でベストギタリスト賞をいただいたのに学校の許可が出なかったので全国大会には出場できませんでした。

今、考えると、どういう根拠でそういう規制ができるのかよくわかりません。

当時は「ロックは不良」というレッテルが貼られていた時代です。

私はクラシック音楽を学校中で誰よりも聴いている生徒だったにもかかわらず・・です。

 

でも楽器メーカーの役員が田舎の学校まで来て教頭に談判してくれたのは嬉しかったです。

役員が来るというので、どんな人なんだろう・・と思っていたら、楽器メーカーのロゴが入ったトレーナーでいらしたので驚きました。30年くらい先を行っていた人だったのだと思います。

教頭が「うちはそういうのは認めない」と言うので、私は「もし僕がウィーンの国際音楽コンクールにヴァイオリンで出るのなら許可しますよね」と問いました。教頭は「許可しない」と言ったので、私は「役員さん。この人嘘つきです。僕がウィーンのコンクールに出るなら県知事が壮行会やって、NHKでニュースになりますよ。それを許可しないなんてあり得ない。役員にわざわざこんな田舎まで来ていただいて、こんな嘘を平気でつくなんて信じられない。出なくていいです。僕は出ません。それでいいですよね」と怒りというより呆れかえりました。

でも、こういう大人には絶対ならないぞ、というとてもいい勉強になりました。

 

そんな私が、昨日YouTubeでバラ栽培の動画を観ていたら、ギターを弾いている人の動画が偶然出てきました。

「これだ!」

と思いました。

マテウス・アサト。

「Don't Dream It's Over」

 

私は、50年間、とにかくテクニカルなギターを弾くことに夢中になってきましたが、本当に弾きたかったのは、こういうギターだったんだと衝撃を受けました。

SNSをきっかけに火がついた人だそうで、アルバムはリリースしていないそうです。

2017年にはブレイクしていたようなので単に私がうとかっただけのようです。

息をするようにギターを弾くというのは、こういうことなんだなぁと思います。

昨夜からずっと彼のギターをネットで追っかけてます。

興味のある方は一聴してみてください。

「Mateus  Asato  Don't Dream It's Over」

で検索すると800万回近く再生された息をするようにギターを弾く動画が出てきます。

800万回近い再生数のギター動画を知らなかった私もどうかしてますが、遅まきながらも知れてよかったぁ・・・

 

Mateus  Asatoのギター。

また新しい幸福を見つけました。

ESPのストラトは敢えてアームなしにしたので(チューニングが狂うのがとても気になる人なのでアームなしにしました)、今さらながら後悔しました。

大人買いできるようになってから憧れのギターはあれこれ入手しましたが、アームつきのギターは一本もありません。

アサトさんのアーム使い、本当にセンスがいい。

「もうギターは買わない」と随分昔に決めましたが、ちょっと揺らいでます。

アサトさんの使っている楽器、どれもメッチャかっこいいんですよね。

妻は、私のブログをほとんど読みませんが、この回に限って読まれるといざこざが起きそうです。

「ギター買うつもりなの??」

「そんなそんな・・買う訳ないじゃないですか」

 

アサトさんみたいに弾けるようになったら、きっと買うと思います・・・

 

昨日は、橋をわたって、川崎市から世田谷区に歩いて行きました。

夕陽が綺麗でした。