2024年4月25日 (木) 開演 7:00pm
サントリーホール
曲目
シューマン/歌劇「ゲノヴェーヴァ」 序曲
シューマン/チェロ協奏曲 イ短調 作品129
シューマン/交響曲 第2番 ハ長調 作品61
指揮 : クリストフ・エッシェンバッハ
チェロ : キアン・ソルターニ
NHK交響楽団定期演奏会
今日はオールシューマンプロ。
メインディッシュは4つの交響曲の中でも一番好きな2番。
ということで朝から楽しみにしていました。
私にとって素晴らしいコンサートとは、
①終演後、椅子から立ち上がれないほどの衝撃を受けるコンサート
ドホナーニ&クリーヴランドのマーラー9番(芸術劇場)
ぺトレンコ&ベルリンのブラームス4番(サントリー)
バレンボイム&パリ菅のシューベルト:ザ・グレート
②椅子から立ち上がれるが「凄かった」以外の言葉が出てこないコンサート
インバル&フランクフルトのマーラーの数々(サントリー)
アバド&ベルリンのマーラー9番(サントリー)
ビシュコフ&チェコフィルのマーラー9番(ドヴォルザークホール)
③どこがよかったかあれこれ語りたくて雄弁に語れるコンサート
これはたくさんあります。
まぁ、さきほどの①②も取り敢えずすぐに思い出せるものを3つ挙げただけで、まだまだあります。シノーポリや小澤征爾さん(とりわけサイトウ・キネンとのコンサートは超絶凄かった)のたくさんのコンサート、意外に思われる方もいらっしゃる方もいるかもしれませんがシャルル・デヴュトワ&ボストンのマーラー5番やティルソン・トーマス&サンフランシスコのマーラー5番も忘れられないです。メータ&バイエルンの春祭やメータ&ベルリンのブル8なども一生の宝になっています。
概ねこの①と②のコンサートは、
Ⅰ 次の機会があったら万難を排してでも行く
Ⅱ 友人たちにも「行くといいよ」と薦める
となり、
③のコンサートは自分のスケジュールが調整できるかぎり行くといった感じです。
その結果、友人らは「お薦めされたコンサートに外れなし」と言うようになり、薦めればほぼほぼ行くということになります。
①から③の共通項は、ほとんどの場合、最初の音が出た瞬間にノックアウトされ、気がついたら曲が終わっていたということになります。
今日のコンサートは①から③のどれにもあたりませんでした。
誤解なきように記しておくと、演奏が悪かったということには必ずしもなりません。
私の体調や精神状態、周囲の聴衆のマナー等々、私にとってのコンサートの良し悪しは複合的な要因の結果にすぎません。
昨年暮れのソヒエフ&ウィーンフィルは私の後ろの席のお婆ちゃんが2,3分おきに私の席に蹴りを入れるので、シュトラウスの「かく語りき」もブラ1も「ああ、いい演奏なんだろうなあ」と思いつつ「次の蹴りがいつ入るか」と思うと集中して音楽を聴くことなどとうていできない一夜になってしまいました。
もっとも、私はこのお婆ちゃんに立腹したかというとそういうことはなかったです。
コンサートマナーについては、おとなしく聴いている小学生を些細なことで叱りつける大人気ない大人とか、ホールに通う回数が多いと嫌でも、どうかなというマナーの人にも遭遇してしまいます。
私が椅子を蹴るお婆ちゃんに腹が立たなかったことも含め近いうちに書こうと思います。
(映画上映前に「前の人の席を蹴らないでください」などと流れますが「そんなことする人いるのか」と思っていたら、ウィーンフィルで遭遇してしまいました。)
今日は特にマナーの悪い人がいたということもありませんが、演奏中に「N響のメンバーここ数年で随分若返ったなぁ・・・以前からよかったけど、ここ最近さらに凄くなったなあ。弦が全員で疾走始めたときのドライブ感圧倒されるなあ」などと、まあ余計なことをつらつら考えているわけです。音楽に浸っていないのです。
まぁ、誰が悪いというわけではなく、こういう日もあります。
実際、私はコロナ前は年に80~100回コンサートに通っていましたが、生涯忘れられないと思えるコンサートは年に3本あるかないかでした。
でも、その3回があまりに強烈だから、かけがえのない人生の宝物になっているから、ぶらあぼとかオケミンさんのサイトを見てはせっせとチケットを購入しているわけです。
今日は、帰宅してシューマンのヴァイオリンソナタ1番と2番をクレーメルとアルゲリッチが演奏しているCDをかけました。
音が出た瞬間に全部持って行かれました。
私は一音楽愛好家にすぎないので、これで十分すぎるほど幸せです。
写真はうちの庭摘みのクリスマスローズです。
バラやクリスマスローズは来年の株のために「花は早く摘め」とよく言われますが、
クリスマスローズは地植えだと花が下を向く性質なので、むしろ花瓶挿しの方が綺麗かもしれません。