昨夜のトリフォノフの衝撃があまりに凄すぎてあまり寝ないでいろいろやってます。

帰宅中の電車で書き始めていた「伏線回収」をまとめたら1時を廻っていてかなり眠かったのですが、エミール・ギレリスのハンマークラヴィアを探し出して3楽章と4楽章を聴きました。

 

トリフォノフのパンフを読むとカントロフが11月30日に来日するとのこと。

カントロフはこれまでオペラシティでしたが遂にサントリーで弾いてくれます。

パッパーノ&ロンドン響でユジャ・ワンがソリスト。こちらは9月。

10月は、ソヒエフ&ミュンヘンフィルで小林愛実さんがソリスト。

この秋、サントリーホールを満たすであろう音を想像するだけで幸せな気持ちになります。

 

朝は朝で、早朝からギレリスのハンマークラヴィアを聴きながら、アルゲリッチのトリフォノフに対する名言「優しさも悪魔的一面も全てを持ち合わせている」についてブログに書いてから、7月12日のアレクサンダー・ガジェヴのコンサートも押さえました。

ガジェヴはショパンコンクールのときから「なんとまあ成熟したピアニスト」ととても注目しており(コンクールの演奏じゃないと私は感じました。まるで自分のリサイタルのようなピアノでした)、リリースされているCDもとても良いのですが、いかんせん私のあまり好みではないオペラシティが会場ということと、金曜はセカンドハウスに帰る日で、かつオペラシティだと新幹線が間に合わないので見送りとしていました。

でも、昨夜のトリフォノフを聴いてしまったら「気になるアーティストを諸事情で見送りするのはもうやめよう」という気持ちになりました。

 

もちろんトリフォノフのCDも何枚かオーダー。

さらにリリースを先日知りつつも迷っていたプレトニョフのラフマニノフのピアノ協奏曲全集もオーダーしてしまいました。

ラフマニノフは、ここ最近でもユジャ・ワンのセットとリシッツァのセットを買っており、そちらもまだしっかり聴けてないのにプレトニョフの新譜購入というのはどうなん??という想いもあり躊躇していました。

トリフォニフのラフマニノフもしっかり聴き直したいですしね。

 

でも、トリフォノフのパンフにこう書いてあったんです。

「トリフォノフのもう一人の師はセルゲイ・ババヤン。(中略)このババヤンはモスクワ音楽院でプレトニョフやナウモンに学んでいる」

これを読んだ私は、

「おお、トリフォノフの師匠のババヤンを教えたのがプレトニョフなんだ。プレトニョフはトリフォノフのルーツってことやね。プレトニョフのラフマニノフ、聴かないわけがないでしょう」

と、まあ分かりやすい行動をとったわけです。

 

ちなみに「もう一人の師がセルゲイ・ババヤン」ですから、もう一人の師がいるわけで、その方はメジューエワを育てたタチアナ・ゼリクマンだそうで、その師匠筋をたどるとリヒテルやギレリスを育てたあのゲンリヒ・ネイガウスに行きつくそうです。

私はこれを読む前に、昨夜ギレリスをセレクトしたわけですが、何か感じるものがあったのかもしれません。

 

ギレリスは中学生の頃から神でしたねぇ・・・DG全集も未入手盤をバラで買うよりセットの方が安いという理由で入手しました。これも廃盤になってしまったようで「コンサートもCDもあるうちに行け、入手せよの法則」があてはまりました。

トリフォノフを気に入った方でギレリス未聴の方はギレリスのベートーヴェン29と30&31のセットを聴かれてみるとよいと思います。30&31を故黒田恭一さんが何かで絶賛されているのを読んで「そうですよねえ」と感じ入ったことを随分前のことだのによく覚えています。30&31のギレリスのジャケ写に写っている目が「三途の川の向こうを見ているような目」と話題になった名盤中の名盤です。

 

というわけで、昨夜のトリフォノフの衝撃の余波でコンサートが終わってから12時間ほど経ちましたが、今日は、東京の家の補修工事のため、その立会で家にいなければならないのをいいことに、トリフォノフ関連でずっと幸せな時間を過ごしております。

あー、12時間経っても昨夜の感動は全く色褪せないなぁ・・・幸せや・・・

 

昨夜は終演後の撮影はオッケでした・・・これを見て思い出したのですが

なぜか昨夜はPブロックとRDとLDにお客さんを入れないでたくさんカメラが入っていました。

映像作品になるのかもしれません。

そうであれば嬉しいなあ・・・