日本で一番早く桜が開花した高知県に来ました。
昨日3月30日の段階で満開少し手前という感じで春爛漫の高知です。
花好きの人にとっては聖地ともいえる高知県立牧野植物園に行ってきました。
自然を愛する人、植物を愛する人にとって、ここほど心穏やかに過ごせるところはないと思える、とても素敵な植物園でした。
桜の花びらがはらはらと舞う中の園内の散策は、素直に「あ~幸せだなぁ」と感じられる時間となりました。
牧野さんは1862年生まれですから、マーラーと同世代の方になります(マーラーは1860年生)。ただし、マーラーは51歳で没しましたが、牧野さんは94歳と当時からすればとても長い生きされた方です。
私はテレビを好まないので、牧野さんの生涯を綴ったNHKの連続ドラマ「らんまん」は視ていませんが、視ればよかったな・・・と少し後悔しました。
出演者の皆様は、この植物園を訪れたようで皆様のサインが並んでいました。
主題歌を歌ったあいみょんさんのファンの妻はあいみょんさんのサインを見て喜んでいました。
園の中に掲示されていた牧野富太郎自叙伝からの一節です。
「何よりも貴き宝持つ身には富も誉れも願わざりけり」
私自身、クラシック音楽と植物という宝を持つ者として、この気持ち、とてもよくわかります。貴き宝があれば富も名声も本当にちっぽけなものだと感じます。
今日は、私の御託はほどほどにして素晴らしい園をご紹介したいと思います。
土佐の山野で植物採集に励んでいた20歳の頃
小学校を授業に飽き足らないとのことで2年で自主退学して(なんだそりゃ??)、22歳の頃に東大理学部植物学教室に出入りを許され(入学したわけではないということ??)、65歳で理学博士の学位を受けたそうです。
遺品かレプリカか分かりませんが、どうやら本物のようです。
広大な園内。右奥は温室です。
牧野さんが愛したとされる仙台屋という桜。命名も牧野さん。
温室入口
温室に入って見上げると・・・みどりの塔というそうです。
オンシジウムが着生してました。
遍路の路・・木漏れ日が優しい
植物が好きな人にとっては花だけでなく、こういう新芽も
心をわきたたせてくれます。
もちろん、このような植栽もいたるところにあります。
ルピナスが花盛りでした。
この植物園は牧野さんが逝去された翌年の1958年に開園されたそうで、
私が生まれる前から存在してました。
ですが、その存在を知ったのは最近のことです。
高知を訪れる機会は何度もあったのにもったいないことをしてました。
春夏秋冬・・・全ての季節に訪れたいなあと思いました。
春夏秋冬、全ての季節に再訪したいと思ったのは、東大寺の戒壇院以来のことです。
ちなみに戒壇院は、春夏秋冬を何巡したかわからないくらい訪ねております。
この植物園もあと何回来れるかなぁ・・・