これが、最高のプロレスか。 | 考えるプロレス。

これが、最高のプロレスか。

 少し更新をサボっていました。仕事で忙しいのもあったのですが、実はそれだけが理由ではありません。本当のことを言うと、自分の中で「プロレス」というものがよくわからなくなっていたのです。

 丸藤vsKENTA戦。前回の更新では批判めいたことを書いたけれど、正直、この試合をテレビで見ていて目が離せない自分がいたのも事実でした。試合に見入り、少なからず興奮しながらも、このブログで不満を書いた自分。いったい自分でどんなプロレスを見たいのかが、よくわからなくなってしまったんですね。書きたいことはいろいろあったけれど、このあたりのことをすっきりさせないことには何も書けませんでした。根っからの新日ファンではあるけれど、他団体の試合でも「いいものはいい」と認める自分でありたい。なんだか前回のコメントでは批判だけして終わってしまったというか、要は「フェア」じゃなかったような気がして、すごくモヤモヤした気持ちがあったんですね。

 そんな想いであれこれ考えて、ようやくひとつの結論に至りました。僕の理想のプロレスは、ひとことで言えば「殺伐としたプロレス」です。例えば、新日vsUWFや新日vs誠心会館のような。プロレスではよく「戦うもの同士の信頼関係」みたいなことが言われるけれど、そういう信頼関係が見えてしまうとちょっと冷めてしまう自分がいます。丸藤とKENTAの絡みに「一線を超えた凄み」があったのは確かだし、それはそれで十分に見どころのある試合だったけど、僕は二人の攻防には「プロレスに一番大切なもの」が欠けていたように感じたんですね。

 ファンや関係者の絶賛を受け、早くも今年の「ベストバウト」の呼び声が高い丸藤vsKENTA戦。だけど、僕はあえて言いたいと思います。「これが、最高のプロレスか」と。確かに僕自身、この試合からは感じるものが多かったし、なにより丸藤とKENTAのプロレスに賭ける覚悟がひしひしと伝わってきました。でも、プロレスの面白さは、こういう面白さだけじゃないはずなんです。こういう試合がプロレスのひとつの「ありかた」として賞賛されるのは理解できるけれど、一方で業界関係者がこぞってこの試合をベストバウトと言ってしまうことに、僕は釈然としないものを感じます。これはこれで凄いけど、でもこの試合をプロレスの完成形のように語られると、僕は「それは違うよ」と言いたくなってしまうんです。

 と、ここまで書いて、今日のワールドプロレスリングを見たら、「蝶野軍団」がお揃いのTシャツでサイモン批判を繰り広げ、あげくテレビ解説席を陣取って好き勝手なことを語っていました。これこそまさに「殺伐としたプロレス」の対極に位置するものだし、もちろん試合内容では丸藤vsKENTA戦に及びもつきません。でも、アジる蝶野や少し風格の出てきた中邑を見て、単純にカッコいいと思い、新日のリングが久しぶりに面白くなってきたと感じてしまった自分は何なのでしょう。

 プロレスってホントに難しいものだなぁと思うとともに、プロレスブログを立ち上げて毎日きちんと更新されている方々を尊敬します。

P.S. 紙のプロレス最新号に中邑のインタビューが載っていて、相変わらず総合への興味を示す一方、邪道・外道の言葉をよくメモってると語っていました。やはり、新日の未来は彼にかかっていると思いました。