脳卒中になってから3回目の人間ドックである。人間ドックは普通の健康診断と違っていろいろなオプション検査ができる。実際は人間ドックを受けても受けなくても死亡率が変わるわけではないらしい。劇的に改善するなら他の国もやっているだろうが、残念ながら人間ドックなどをやっているのは日本だけのようだ。では何故人間ドックをやるかと言えば、死亡率を下げる理由ではなく、検査をするための検査をしているからだ。病変を初期に発見して対処すれば寿命は長くなると思えるのだが、それを説明できる有効なデータはないらしい。とはいえ平均寿命は日本が一番長いという話もあるかもしれない。ただこれは健康なまま寿命が長いわけではない。健康なまま生活ができるいわゆる健康寿命は長くないのだ。だから日本は不健康であっても長生きできる国と言える。また平均寿命の値には幼児死亡も入っている場合がある。幼児死亡率が高ければ寿命も低くなるのだ。それなら納得できる。日本は病院だけは多いし医療保険も充実しているからだ。

 

 さて最後に全ての検査の後に医師と話したが、医師は

 

「なんで脳梗塞になったか分からないですねー」

 

 と言っていた。実は私は生活習慣も食生活も病気前と後では変えてはいない。なので検査結果としてなにか変わったということはないはずだ。それで私は

 

「そうでしょうね」

 

と返した。

 

(なんでわかってるんですか)

 

という顔を医師がしたので

 

「コカ・コーラゼロを飲むのを止めました」

 

と答えた。現役の医師と人工甘味料の害について言い合いをしたくないので、それだけ答えた。

 

すると医師は

 

「投資で有名なウォーレン・バフェットは毎日コカ・コーラを飲んでも長生きしてますよ」

 

と言った。ウォーレンバフェットはそもそも日本人ではないし、普通のコカ・コーラには人工甘味料は入っていない。

日本人はII型糖尿病になりやすかったりするのにアメリカ人のウォーレンバフェットを例に出すのはおかしいと思う。