「この曲、泣けるぅー!」というような代物ではありません。
寂しい顔で俯いて、頬杖ついて、
ちょっと鼻の中が湿り気を帯びる、
それくらいの大人な歌を幾つか。
Nina Simone ↓
歌は47秒辺りから始まりますが最初から聴いて下さいよ。
ジュリアード音楽院に籍を置きながら、
家計のためバーでジャズなどを
弾いたりなんだりしていたニーナさん。
そのためかしら、ジャズともクラシックとも言えぬような
ニーナさんだけの音が歌がね……
この歌を初めて聴いた昔の自分は、そっとは泣けなかった。
歌詞がね。
何も出来ない。泣くこともやれない。
自分に降る雨の数を数えるだけ。
同じように哀しむ人間がそばにいてくれれば……
ちょっと怪しいですが、そんな内容だと思います。
なんて哀しい寂しい歌だろう。
Donny Hathaway ↓
歌詞は……
道程は果てなく続く。
それでも僕は兄弟を背負って進む、僕はそれだけ強い。
兄弟は重くない、足手まといではない、
僕の兄弟だから。
(やはりちょっと自信がありませんがそんな内容だと思います)
無償の愛や調和、そういう歌です。
無償の愛だとか人類愛だとかに対して、
「それは理想論であって」
こういうことを言う奴が必ず出てくるもんですが、
「はなっから理想を追わねえのなら
はなっから挫折してるのと変わらねえじゃねえか」
と言ってやりたいが言っても無駄だ。
聞きゃしねえからな。(また毒づいてしまいました)
歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」の「間奏曲」
↓
「歌じゃねえだろうが、え?」と言わないで頂戴。
これほど野郎(タフガイ)の伏せたる弱さ、哀しみが
溢れ返るような曲があるでしょうか?
(あるでしょうよ、当然)
とにもかくにも私には男の悲哀の曲、
そんな風に聴こえます。
渋み、哀愁、傷んだダンディズム、
やはりどうしたって沁みる……
ゴッドファーザーの三作目のラストに使われていますが、
ぴったりです。