映画『ORLIK』西湘映画祭グランプリ受賞 その日、何があったのか。 | haienaのブログ

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西湘映画祭7th・2024

中長編部門にて映画『ORLIK』グランプリ受賞。

 

 

①新宿からグリーン車に

互いの服装をけなし合う二人

 

②電車少し遅れる。国府津駅に13時20分前に着く。

改札前に真城あさひさん、真田うるはさんが見えた。

少し待たされて不安げな顔をしていたが

「遅れちゃってごめんねえ~」と謝れなかった。

ふたりがあまりにも恰好良かったってのと、

(少し緊張しちまった、情けねえ……)

映画祭直前は正気が薄れるゆえ、平生の振る舞いなどやれない。

「よお! 14時10分には会場着いてないといけねえんだよ。

だからさっさと飯食わねえとなあ!」と二人に喚き散らした。

 

③ごはん

もとより駅前の「餃子ショップ」で済ませるつもりだった。

餃子ショップというのは店名である。重ねて、店名である。

間違いなく美味しいのだけれども、

内装外観などにおいては渋すぎるという印象があった。

中年組だけであれば構うことはないのだが、

事前にタカやんから刺身や魚を食べたいと聞かされていたこと、

何よりも真城さんを「餃子ショップ」に連れて行くのが躊躇われ、

予め調べを入れておいた「のんき亭」へ。

彼らに早食いを強いた。時間ねえからと。

ところで黒崎君、かわいいだろが。

 

③会場へ

どんな景色を観ても何も思ったことのない廃人めいたこの俺が

「やべえ、すげ、最高じゃねえか、お?」と相手なしに言った。

この通りを演者たちの後から歩いていたのだけれども、

すべての役者たちが美しく恰好良く粋であって、

トーシローの俺とは決定的に何かが違うのだと思い知らされた。

美しい人々、こちら年寄りの狂人、そんな隔たりとでもいおうか。

タカやんは一人で喚いていた。

後ろを歩いている俺ら(小原さんとアタシ)に

話しているつもりらしかった。我々は20メートルほど離れていた。

それでも奴は格好良い……許せねえ……

 

通りの突き当りにてベルジネの蔵さんが通りががる。

偶然にっつーか、あまりにも丁度良く。

彼女もまた俳優らしい粋な気配、見てくれであり、

やはり美しい人、こちら冴えないしょぼくれた狂人、

斯様な隔たりを思った。来てくれて凄く嬉しかった。

 

④上映開始

手前は股の間に頭を突っ込んで寝てしまった。

制作時のそれを含むと1000回観てるゆえ。加えて早起きだったゆえ。

中途で起きて観客を眺めた。

それですっかり目が覚めた。理由はベージュだ。

ベージュについて詳しく書くつもりはない。

 

舞台挨拶

映画ライターの後藤さんからさんざっぱら

舞台挨拶における言動に注意せよと念押されていたゆえ、

出来る限り行儀よく振る舞ったつもりだが

こうして写真を確認してみると頭の下げが足りてねえ。

真田うるはさんは後に仕事があるとのことでここでバラシに。

 

⑥休憩おやつ

カフェバーa・m・pにて。ウインナーコーヒーを注文した。

真城あさひさん @mashiro_asahi

蔵ゆうきさん @uuu_uuu_0104

合田柚奈さん @dora_yuzu

遠藤潤さん @Jun_Kagawg

小原正至さん @VERGINE_TALENT

タカやん(金子貴伸)黒崎君(黒崎純也)

彼らと過ごしたわけだが、

映画祭にて上映直後、

手前は必ずといって神経衰弱に陥ります。

(TAMA NEW WAVEでも同様であった)

先ずは来てくれた蔵さん、合田さん、遠藤さん、

最後まで残ってくれるという真城さんに執拗に謝る。

謝りながら次第に悪態へと至る。

「来てくれて本当にありがとね。最後まで残ってくれてありがと!

うん、ほんと……すまねえ……こんなオジサンに付き合わせてよ、

申し訳ねえと思ってるって! 無駄足踏ませてよお! なあ!」

みたいな感じだろか。皆して綺麗な顔して閉口していらっしゃった。

小原さんにも絡んだ。

「なんでそんなに若い? あ? 11年前と顔変わらねえって

なんでなんだよお! ふざけやがって!」こんな感じだったか。

ウインナーコーヒーに砂糖をかけたが表面に乗っかっている

クリームがそれを悉く弾いてしまい、卓に砂糖が散らばる。

それを黒崎君が拭いてくれた。

「すまねえなあ……黒崎君、やさしいなあ~」と謝ったけれども、

彼は黙っていた。もはや手前の奇行や不足の世話焼きを

受け容れてくれているかのような諦念の顔色だった。

 

 

表彰式にて結果発表、その時

 

中長編部門全員で

 

 

グランプリ受賞後の撮影

(ORLIK組のみ)

 

 

僕に我慢してくれた全員で

 

⑧帰り

新宿駅で彼らと別れた。寂しかった。

オジサン同士で抱き合った。

駅を往来する人々に不審の目を向けられながら。

ふたりの力が強かった。ウエイトをやらなければならないと考えた。

 

⑨最後に

TAMA NEW WAVE、西湘映画祭を通して

映画祭運営さんの計り知れない苦労や

作品を送り出す気概、信念を思った。本心。

つーかよ、気合とか信念とかなかったら出来ねえよ、映画祭は。

 

映画祭に選ばれること、上映されることに意味はないという

大人もいるけれど、俺はそう思わないよ。

これからも死ぬほど映画、頑張らないといけねえし、

やること幾らでもあるけども

映画祭での出来事、忘れることはないよ。きっと何度も思い出すよ。

ともかくとして

ジャンさん来てくれよっていうね……